本しゃぶり

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『ブラックパンサー』は平均で見るとマイティ・ソー以上、スパイダーマン以下

ソースは俺の心拍数。
ネタバレは無い。

『ブラックパンサー』以外にも最近見た映画の心拍数と瞬目数を載せる。

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心拍数と瞬目数

俺は2014年11月から心拍数を測り続けている。なので映画を観ている時の心拍数データがある。さらに今年からは、映画を観ている時の瞬目数(まばたきの回数)のデータもとるようにした。

これによって映画を観ている時の興奮集中を記録しようとしているわけである。

心拍数の比べ方

観ている時の心拍数が高いほど、その映画によって興奮していると考える。しかし、複数の作品間で比較するときは、測定された心拍数をそのまま使うわけにはいかない。なぜなら、予告を観ている時の心拍数と本編を観ている時の心拍数に相関があるからだ。

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映画を観ている時の心拍数は、その時の体調などでも変わるためである。例えば上映開始時刻を横軸に平均心拍数をプロットしてやると、11:30付近では値が低めでバラツキが少ない。これは昼食前で空腹状態にあるためではないかと考えている。

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なので複数の作品間で心拍数を比較する場合は、予告と本編で回帰式を出し、その残差を比較することにした。

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瞬目数の比べ方

瞬目数は逆に少ない方がその映画に集中していると考える。

まばたきには、目の渇きを潤すという役割だけでなく、タスクへの集中状態にも連動していると言われています。JINSが東北大学と共同で行った実験でも、作業負荷が低いとまばたきの回数が増加し、作業負荷が高いとまたばきの回数が減少する傾向が確認されました。

JINS MEME OFFICEでは、まばたきの回数の増減を“ひとつのタスクへの専念状態”のパラメータと定義し、「アタマ」のスコアとして計測しています。
FOCUSの科学

参考論文:メガネ型デバイスJINS MEMEを用いたワークロード推定の基礎的検討

以上のことを頭に入れた上で、以下のデータを見てもらいたい。

『ブラックパンサー』のデータ

『ブラックパンサー』を観ている時の心拍数と瞬目数の変化をグラフ化したものが以下である。

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心拍数は全体的に上昇していく傾向が見られる。興奮が最高潮に達したのは本編開始から1時間20分のところ。残念ながら劇場内での映画の撮影・録音は禁じられているため、これがどのシーンかは不明である。また、瞬間的な値は劣るけれども、1時間45分の頃も安定して高い。『ブラックパンサー』は話が進むに連れて盛り上がる映画であると言えるだろう。

対して瞬目数の方はあまり分かりやすい動きをしていない。それでも全体を通しては後半の方が値が少ない=集中している結果となった。

他の映画との比較

『ブラックパンサー』のデータを出したが、大半の人はこう思うだろう。「結局この結果は良いの?それとも悪いの?」と。なので他の映画の結果と比較する。

平均心拍数

平均心拍数は先ほど書いた通り、予告と本編の平均心拍数から回帰式を出し、残差で比較する。測定した40作品分の平均心拍数を高い順に並べたグラフが以下である。

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『ブラックパンサー』は『スパイダーマン:ホームカミング』の下で『マイティ・ソー バトルロイヤル』より上という結果となった。40作品中の10位なので、俺の中では興奮する映画上位25%の作品となる。

ちなみに以前の記事で『メッセージ』は2017年で1位と書いた*1が、あれは予告時の心拍数を考慮に入れていなかった。平均心拍数の残差で見ると40作品中の27位である*2

平均心拍数と平均瞬目数の組み合わせ

次は横軸に平均瞬目数をとり、縦軸に平均心拍数でプロットしてみる。つまり右に行くほど集中し、上に行くほど興奮する映画ということになる。

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瞬目数は取り始めたばかりなので比較できる作品は少ないが、『ブラックパンサー』は今までで一番集中できなかった映画という結果となった。従って興奮したい人にはおすすめだが、夢中になって見れるかというと怪しい。

最近見た他の映画のデータ

ついでに最近見た映画のグラフを以下に示す。

『ジオストーム』

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世界中の天気がとんでもないことになる映画。

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今のところ一番集中して観たと言える。最大心拍数もかなりのものであり、予告平均に対する回帰残差は4位である。

『さよならの朝に約束の花をかざろう』

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岡田麿里。

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心拍数のピークが早い。とはいえ集中力は中盤から後半にかけて安定していると言える。

『グレイテスト・ショーマン』

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急に歌うよ。

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平均心拍数は歴代2位。中盤までの盛り上がりはすごい。心拍数を高めたいならこの映画を見るべき。

いや、映画館じゃなくて家でパッと見たいというのであればこっち。

平均心拍数1位の作品。しかもプライム。

終わりに

心拍数に関してはデータがだいぶ貯まってきているが、瞬目数はまだまだ少ない。引き続き映画を観ていくしかない。

今年は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を筆頭にMCU作品が多く控えているし、『パシフィック・リム: アップライジング』もある。どのようなデータが取れるか楽しみだ。

使ったもの

心拍数と瞬目数を測定するのに使ったもの。

瞬目数の測定

ハードはJINS MEME ESを使っている。

度入りでもwebから注文できるが、調整は特定の店舗*3でしかできないので注意。俺は視力検査も行いたかったので店舗で購入した。レンズの在庫があったので約1時間程度で済んだ。

データの取得はcsv出力ができるこのアプリ。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%83%AD%E3%82%AC%E3%83%BC-for-jinsmeme/id1131541983?mt=8&uo=4&at=11lnWq

注意すべきは自動でログは残らないということ。csvで出力するためには毎回計測を開始する必要がある。

心拍数の測定

俺が使っているのはこれ。

[asin:B01AUCG0ZG:detail]

公式のアプリだとcsv出力できないが、これで心拍数を出力することができる。便利。

心拍数を測定できるウェアラブルデバイスは色々と発売されているが、重要なのはcsvなどで出力できることである。amazonを見ていても出力できるかどうかはまず書かれていないので困る。基本的にはできないのだけれど。

あと本編開始タイミングを記録する手段を用意しておくと良い。予告が流れ始めるとスマホなど画面が光るデバイスを操作するのは止めたほうがいいため、物理ボタンで操作できるものが望ましい。俺は上記のPULSENSEのワークアウト機能を利用している。

関連記事

既に貼ったが、瞬目数に関してもう少し詳しく書いている。


最大心拍数は歴代1位の作品。心拍数が後半怒涛の上昇を見せる。


平均心拍数は歴代最下位。最大心拍数も下から2番目。ある意味で感想とデータが最も一致している作品だった。

*1:【2017年版】定量的に興奮する映画ランキング - 本しゃぶり

*2:前回のランキングに使った指標が最大値という違いもあるが。

*3:店舗情報 | JINS MEME