本しゃぶり

骨しゃぶりの本と何かを繋げるブログ

なぜこの本が☆5なのか / 俺的web本棚運用

「何かオススメの本ない?」
このような質問をする人にはこう返す。
☆を多くつけたのが面白い本である。

そしてもう一つ。
訊いたからには勧めた本を読めよ、と。

web本棚

今週のお題「わたしの本棚」である。一応読書系ブログとして書きたいのだが、俺の部屋にまともな本棚は無い。本の多くはダンボール箱へ無造作に突っ込まれ、さらに最近はその大半がKindleである。いよいよもって本棚を購入するインセンティブが無く、物理的な本棚について書くことができない。

そこでweb本棚である。俺は2012年からweb本棚サービスであるブクログを利用している。

今の俺にとって「本棚」といった場合、これについて書くのが実態に合っていると言えよう。というわけで、この記事では俺のブクログ運用方法を紹介する。

ブクログとは

今更感はあるが、知らない人のためにブクログの説明から始める。

好きな人の本棚を見てみたいと思った事はありませんか? ブクログでは、ウェブ上に本棚をつくり、感想を読みあったり、新しい本に出会ったりできます。
ブクログとは

先のリンク先に行ってもらうのが一番早いが、ブクログは本を登録していくことで、このように本棚を作ることができる。

f:id:honeshabri:20160710132946j:plain honeshabriの本棚 (骨しゃぶり) - ブクログ

登録した本には読書状況やコメント、タグなどをつけることで整理することができる。また、他人の本棚のフォローやランキングなどソーシャル要素も当然用意してあり、要するに「はてなブックマーク」の書籍版と思っておけばいい。

類似のサービスに読書メーターメディアマーカーなどもある。どれも基本的には同じだが、それぞれが成り立つ程度にはメリット・デメリットがあるので、好きなのを選べばいい。ちなみに俺がブクログを選択したのは、最初に見つけたから、ただそれだけである。俺の場合、本の登録さえできれば良かったのだ。

俺の使い方

ブクログには様々な機能があるが、俺は読み終えた本を記録することにのみ使っている。読書状況は「読み終わった」のみ。一時期はタグやカテゴリを付けていたが、後に参照をすることが無かったため現在は付けていない。評価は途中から行い始めて継続中。これについては後述する。

わざわざ読み終えた本を記録し、公開する理由は主に3つある。

1. ブログを書く時に参照をしやすくするため
2. 自分にプレッシャーをかけるため
3. 他人に本を薦めるため

一つ目の、後で参照するためというのは、俺がブクログを始めた理由である。
人間の記憶というものは、何かのきっかけがあると思い出しやすくなるものだ。あるネタについて書こうと思った時、これについて何かで読んだことがある、というのはよくある。そんな時に読んだ本の表紙が一覧で並んでいると、それを探すのがグッと楽になる。そこにメモが書いてあればなおさらだ。今はKindleのハイライトした箇所を検索することが多いが、それでも読み終えた本を表紙というイメージで見返せるというのは価値がある。

二つ目のプレッシャーについて。何かを継続したいならば、記録して他人の目に触れさせるのが一番いい。俺は本を多く読みたいと思っている。それ故に公開という手段を選んだ。
よく「読書は数ではない」とか「暇つぶしなのだから無理して読む必要は無い」という意見があるが、俺はそう思わない。読書は数が全てでは無いが、数が多いに越したことはない。以前にも書いたが*1読書の価値と楽しさの一つに物事の関連を見出す、というものがある。これは数をこなさなければ得られない。そして、人間はやりたいと考えていても、つい怠けてしまいがちだ。だからこそ俺は「本を多く読みたい」というやりたいことのために、記録して公開するのである。

最後の他人に薦めるため、というのは一つ目に被るところがある。読み終えた本からお勧めを選ぶ際、頭の中だけで考えるのとリストを見ながら選ぶのでは質が違う。リストがあることで漏れが無くなるという点もさることながら、選択肢を目で見ながら考えられるというのは強い。暗算のようにリストを脳内に保持し続けるというのは、脳に負担をかけ、思考が浅くなるからだ。 そして、この本を他人に薦めるため、というのが本に☆をつける、すなわち評価に関わってくる。

☆の付け方

さて、タイトルにもつけた☆の付け方である。本のような数値化されているのが値段と分量ぐらいな対象を、点数で評価するのは難しい。根拠のほとんどが主観であるのに加え、「面白さ」や「役に立つか」など、本のジャンルによって指標が異なるからだ。そこで俺は「何かオススメの本ない?」 への回答として☆をつけることにした。つまり以下のように。

  • ☆1:読むべきではない
  • ☆2:読んでもいいけど
  • ☆3:読んでも無駄ではない
  • ☆4:読むといい
  • ☆5:読むべき

☆5ともなれば、俺に訊いた以上は即購入してもらいたい。一方で☆1の本は現在登録されていない。なぜなら俺がブクログに登録する本は全て読み終えた本であり、☆1レベルの本は途中で切るからである。

この方法がいいのは、指針が一つだからである。様々なことを考慮しようとすると、本当にその点数がふさわしいのか迷ってしまう。しかし、どの程度お勧めか、と考えればはっきりしてくる。本として良いか悪いかではない。相手が金と時間を消費する価値はあるかどうかで決めるのである。本の価値は主観でしか判断出来ないのだから、最初から主観で判断することをゴールに設定するのだ。

この方法の欠点を挙げるとしたら、勧める相手によって評価が変わってしまう、ということだろう。そこで俺は二つの策を用いてこの問題を解決することにした。まず一つはレビューの活用である。例えばこの本。

☆2である。お勧めの本を訊かれてこれを取り上げることはまず無いからだ。しかし、この本が必要な人もいるだろう。そこでレビューにはこう書いた。

便秘か下痢で悩んでいるなら★★★★★

このように、特定の条件を満たす場合に評価が変わる本は、レビューで対応することにしたのだ。レビューを見ずに☆だけで判断する人のことは知らない。たかだか数行のレビューすら読めない人が、その数千倍の文字数である本を読めるはずがないからだ。

このようにレビューで特定の条件には対応できるが、それでも人によって異なる趣味趣向まではいちいち対応できない。そこでもう一つの策の出番である。それは特定の個人を想定して評価する、というものだ。当然その相手は俺に最も「何かオススメの本ない?」訊いてくる者である。これで迷いはない。

これでは一般に公開するレビューとして不適切ではないか、と思う人もいるだろう。俺はそう思わない。むしろ一貫した価値観のもとに評価を下すのであるから、その人にとって俺というレビュアーが参考になるかどうかが、はっきりする。そもそも本の評価で誰にも参考になる、というのは実質不可能なのだ。それならば方針が定まっている方が良い。システムは一つの目的を完璧に遂行できるように作るべきなのだから。

なお、過去の本について評価が行われていないのは、単にこの方式を考案したのが最近だからである。

☆5の本たち

本の評価をし始めたのが最近ということもあって、☆5の本はまだ4冊しかない。なので全部紹介する。

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

ローマ人の物語』はローマの歴史が長いだけあって全部読むのは大変だが、『ギリシア人の物語』は現在これ1巻しかなく、全3巻の予定であるから気軽に読める。「ギリシア人」とは言いつつも、実際はアテネにタッチでスパルタと言ったところ。この本は特に『ヒストリエ』ファンに勧めたい。それもヘロドトスの『歴史』に興味はあるが読んでいない、あるいは挫折した人に。ペルシア戦争についてはこれを読めばだいたい分かる。少なくとも『300』よりは史実を知れると言っていいだろう。


また塩野七生が出てくるのはしょうがない。何しろこの評価は一貫した価値観のもとに下されているのだから。
さて、マキアヴェッリは『君主論』だけの人物ではない。あのような本を書くからてっきり冷酷な人物だと思っていたが、これを読むと印象がまるっきり変わる。今なら愉快な人であると紹介する。そのへんの面白さについては別に記事として書いたので、そちらを読んでもらいたい。


『我が友マキアヴェッリ』の前に読むべき本。


サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠 (文春e-book)

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠 (文春e-book)

なんて紹介しようかと書いたレビューを見てみたら、

後で書く

の一言。レビューを書く前に“彼”が購入して読み始め、急ぐ必要はないかと思ってそのままであった。仕方が無いので今書こう。

この本は組織内における「サイロ」、つまり部門やチーム間の交流が無くなり、自分たちの領域に閉じこもると、どのような弊害が起こるかが記されている。そのダメな例としてソニーが登場し、日本人として思わず苦笑してしまう。一方で「サイロ」をいかに壊すか、そして「サイロ」の壁を越えると何が起こるかについてもちゃんと書いてある。やはり今の時代、いかにして複数のジャンルを組み合わせるかが重要であると言うしかない。

終わりに

というわけで以上が俺の本棚の紹介である。基本的にこれからも公開し続けるつもりなので、俺と趣味が近いと感じた人は参考にするといい。

まあ、どうせ俺の薦める本を購入するのなら、このブログからにしてもらいたいが。

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