また今年も「今年買ってよかったもの」の時期がやってくれる。
その前に去年買ったものはどうなったか振り返るべきだ。
ということで今年も書くことにした。
4年目になる
ついこの間プライムデーをやっていたと思ったら、もうブラックフライデーの時期になった。俺の中でブラックフライデーといえばこれである。
これだけ書いていると、以前は使い続けていたけど今は使っていないというものもある。なので今回は以下のように紹介することにした。
- 2023年に買って、今も使い続けているもの
- 去年まで使い続けていたが、今は使わなくなったもの
一方で去年まで使い続けていると紹介し、今も使っているものについては割愛する。記事が長くなるのに、内容は去年までと変わらないので。何があるか気になる人は、過去記事を読んでほしい。
2023年に買って今も使い続けているもの
まずは去年買って今も使い続けているものである。今回は6個紹介する。
ZOTAC Gaming GeForce RTX 4090
60万円超というクソみたいな値段になっているが、別にZOTACを勧めたいわけではない。ただ俺が買ったのがこの製品であったというだけだ。購入を検討している人は、まともな値段で販売されている中から好きなのを選べば良い。
用途は去年も今年も画像生成のみ。ただそれだけのためにGPUだけで約30万円、PC全体としては50万円超の出費をしたわけだが、後悔はしていない。新しい技術を触りたいと思った時に、すぐ触れるのだから*1。
画像生成をちまちま続けているわけだが、方向性は去年と今年で変わっている。去年は主にAUTOMATIC1111を使って、1枚絵を作り込む方向でやっていた。本しゃぶりでも書いたこれとか。
対して今年は、ChatGPTとComfyUIを組み合わせて、量産するのにハマっている。作成した画像はPCの壁紙とスクリーンセーバーに使い、公開・販売とかはしていない。ただ自分好みのBing Wallpaper的なやつを作りたいだけだ*2。こんな感じに。
SONY WF-1000XM5
コロナ禍になってから外出の機会が減り、イヤホンは骨伝導だけで十分というのが続いていた。だが2023年の年末に久しぶりに海外旅行へ行くことになり、持ち運びしやすいノイズキャンセリングイヤホンが欲しくなって購入。俺が求めていた仕様としては以下の通り。
- ANC
- 外音取り込み機能
- USB-C
- Androidとも接続
- マルチポイント接続
- アプリで接続先を切り替え
これを満たす形で一番良さそうだったのが、このWF-1000XM5というわけだ。
他機種と実際に使って比較したわけではないが、普通に満足している。飛行機内ではこいつがあると無いとでは大違い。国内でも電車移動がある時はだいたいこいつをつけている。サイズがコンパクトなので、骨伝導をつけたままで使える。降りたら外してまた骨伝導で聞く。そんな感じの運用。
家では主に掃除の時に使っている。掃除機をかけていても強力なノイズキャンセリングのおかげで、音量をそこまで上げる必要がない。作業中は何かしら聞いていたい俺にとって必需品となっている。
Headwolf FPad3
俺はタブレットをもっぱら電子書籍リーダーとして使っているので、要求仕様は明確である。
- サイズ: 8インチ前後
- 解像度: フルHD以上
- OS: iOSかAndroid
- メモリ: 4GB以上
- microSD: 512GB以上対応
- 重量: 330g以下
- 端子: USB-C
- 価格: 3万円以下
俺はただそれなりの画質で、たくさんの電子書籍を持ち運べるタブレットが欲しいだけなのだ。しかし、長らくこのジャンルのタブレットは市場から消えていた。どいつもこいつも低解像度の製品ばかりで、ろくなものが無い。唯一の例外はiPad miniだが、こいつは値段が高すぎるしmicroSDが使えない。仕方がないからMediaPad M5 liteを長く使っていた。micro USBによるクソ遅い充電にイライラしながら。
それが2023年になって、急に8インチダブレット市場が復活した。次々と俺向きのが登場し、その中の一つがこのFPad3だったというわけだ。頻繁にセールをしており、俺は15,959円で購入。こういうのでいいんだよ、こういうので。
この活性化した8インチタブレット市場は2024年も健在で、各社からいい感じな製品が出続けている。ゲームもある程度できるようにと、CPUとGPUを強化するのが現在の傾向だ。とりあえず俺の買ったHeadwolfか、ALLDOCUBEあたりから探すといいのではないか。
ということで電子書籍専用のタブレットを求めている人には嬉しい時期なのだが、一点だけ注意。安価な中華メーカーだからか、品質管理がそこそこである。実際、俺が買った個体は使用数ヶ月でゴーストタッチが多発し、使い物にならなくなった。幸いにもカスタマーサポートはちゃんとしており、保証期間内だったから無償での修理対応がされる。もうすぐ修理後1年が経過するが再発はしていない。
Philips ソニッケアー エキスパートクリーン
前回の記事で普通の歯ブラシを使っていると書いたら、複数から電動歯ブラシをおすすめされたので購入。かなり昔、2千円以下の安いやつを買って価値を感じられなかったので、思い切ってスマホと連動するやつにした。結果、ヘルスケアに歯磨きの時間が記録されることに。
記録はともかく、純粋に歯磨きの観点からも価値があると感じた。単純に強力に磨いてくれるというのもあるが、それ以上に歯の当て方に集中できるというのが大きい。俺は歯医者で歯磨きの指導を受けてから、以下を意識しながら手を動かしていた。
- なるべく歯に押し付けない
- 歯茎の縁から先端まで磨く
- 細かく前後に動かす
電動歯ブラシはこのうち「前後に細かく動かす」をやらなくていい。ただ力と位置のコントロールだけに集中すればいいのだ。これまでは細かく動かすことを意識するとつい力が入ってしまっていたが、それが無くなったのが大きい。
また、半分ネタのつもりだったスマホ連携も悪くない。歯磨きを開始すると6分割された円が表示され、その円の動きに合わせて磨くことを求めれらる。これによってどれくらいのペースで磨けばいいか分かるわけだ。
ヒゲ剃りのスマホ連携は価値を感じられなかったので早々にやめてしまったが*3、歯磨きの連携は今も続けている。
SLMJMY ガーゼパジャマ
夏の部屋着として使っている。現在の日本は夏が長いので、かなりの期間をこいつで過ごしているというわけだ。買ったきっかけはこれ。
本編のTシャツではなく、最後にあったこれが気になった。
家着といえばこれからの時期、私はワンピースを着ている。涼しくてとてもいいのだ。
確かに、夏の部屋着としてワンピースは優れている気がする。現代の日本ではワンピースやスカートといった服装は女性のものであり、男性がこの手の筒状の服装を着ることは一般的ではない。しかし、世界に目を向けてみたらそうとも限らない。例えばミャンマーではロンジーと呼ばれる腰巻きスカートがあり、これは男性も着用している*4。
日本だって浴衣ならば男性用でも筒状であることを考えると、高温多湿の世界では筒状が正解なのではないか。別に馬に乗るわけでも、草むらを突っ切るわけでもないならズボンにこだわる必要はない。通気性こそ重要視すべきだ。
とはいえ、一般的なプルオーバータイプだと、着替えがしにくいので好きではない。前開きでもボタンがたくさんあるのは面倒だ。そこで紐で結ぶ患者衣タイプのやつを買った。甚平の上半身を伸ばしたようなアレである。
去年今年と2年使ってみたが、なかなか良い。特に風呂上がり。さっと着れて快適である。また、こいつ単体で着るのもいいが、少し冷えたらTシャツの上から羽織ったりしている。あのアウグストゥス帝も寒い時はトゥニカの下に毛織や綿のシャツを重ね着したというので、それに倣ったわけだ。
一つ難点を挙げるとしたらポケットが少ないことだが、部屋着なら特に問題とならない。また来年も暑くなったらこれで過ごす。
小川(Ogawa) 日傘
年々暑さに弱くなり、毎年のように日光対策を進めている。
帽子、ラッシュガード、記事にはしていないがサングラスと続けてきたが、もう限界。とうとう去年から日傘に手を出した。
笑っちゃうぐらい快適さが違う。これまでは上半身が熱いと感じていたのに、日傘を差すようになってからはカバーしきれない下半身で熱さを感じるようになった。それくらい日傘による遮熱効果が高いというわけだ。効果があるとは思っていたけれども、まさかここまでだったとは。一度使い始めると、もう無かった頃には戻れない。
使うまでは、「雨でもないのに片手が塞がるなんて」と思っていた。しかしよく考えてみれば、片手が塞がるのが困る時は使わなければいいだけではないか。必ず差す必要はなく、片手が塞がっても暑さから逃れたい時だけ使えばいい。それに俺は以前から天気に関わらず、傘をバッグに入れっぱなしである。それを晴雨兼用な傘にすることは、稼働率が増えるからむしろ得。日傘にしない理由がない。
そんなわけで今では日傘を持ち歩くのが当たり前になっている。俺のように普段から傘をバッグに入れっぱなしの人は、晴雨兼用のものに入れ替えるのを勧める。俺は以下の観点で選んだ。
- 晴雨兼用
- 自動開閉式折りたたみ
- シンプルなデザイン
- UPF+50
- 遮光率99%以上
- 300g未満
- 2,000円以下
去年まで使い続けていたが今は使わなくなったもの
ここからは去年まで使い続けていたと言っておきながら、今年になって使わなくなったものを紹介する。
Shokz OpenRun Pro
この前の骨伝導の記事で、「俺が使っているのはこれ。常時着用な運用をするならこいつが一番使いやすい。」なんて書いた。
にも関わらず、記事から半年も経たずに使わなくなった。理由は簡単で、OpenRun Pro 2 miniを買ったからだ。
初代Proからの変更点は大きく2つ。
- 骨伝導と空気伝導のハイブリッド
- USB-C充電 (カバーあり)
まず1つめのハイブリッドだが、骨伝導だけでは音質に限界があるということで、こいつは空気伝導、すなわち普通のスピーカーも追加された。これによって音質がさらに向上。より音楽を聴きやすくなった。
もう1つのUSB-C充電はそのままの意味。初代Proは専用マグネット端子だったので、ケーブルをこれのためだけに用意する必要があった。それが2では汎用性の高いUSB-Cになってケーブルが減り、さらに充電速度もUPした。
どちらも基本的にはプラスの変更ではあるが、デメリットもある。空気伝導が追加されたことで、耳を塞ぐと音が聞こえにくくなった。骨伝導のみなら耳を塞ぐと逆に聞こえやすくなり、うるさい場所で便利だったのだが。充電端子に関しても、マグネット式はセットがしやすいし、防水効果も高いという利点があった。対してUSB-Cはいちいち差し込まないといけなく、カバーは耐久性が低そうだ。
それぞれ一長一短ではあるから2は完全上位互換とはならないけれども、全体を通してはプラスだと思う。特に以前はShokz製品でUSB-Cを求めるならエントリーモデルのOpenMoveしか無かったので、ここに来てどの価格帯でもUSB-Cを選べるようになったのは素晴らしい。
ではPro 2はおすすめかと言われたら、こう返す。「日常的にずっとつけている人にはおすすめだけど、用途を絞って使う人にはコスパが悪い」と。
初代Proも定価23,880円とそれなりに良い値段だったが、Pro 2は定価27,880円とさらに上がっている。Web会議や電話に使うだけならば、もっと安いモデルで十分だ。「USB-CにしたいけどOpenMoveはちょっと…」という人には、Pro 2と同じタイミングで出た OpenRun USB-Cモデルがおすすめ。
Apple Watch Series 7
これは理由がすぐに分かるだろう。10を買ったからだ。
正直、俺の使い方なら10である必要はなく、7で特に不満は感じていなかった。ただ、これまでの経験上、今の7だと寒くなるとバッテリーが不足するだろうと思ったので買い替えを決めたのである。
だから10を買うかはギリギリまで迷っていた。しかしSE3は今年中に出る様子がなく、SE2は7よりも画面が小さくなるのが気に食わない。そこで俺は考えた。認定整備済品の9にしようと。これなら7より良くなるし、10の新品と比べて17,000円も安い。
だが認定整備済品で俺の欲しいモデルがいつ追加されるか分からない。そこで俺は神意によって決定することにした。やり方は簡単。まず10を予約注文して、欲しいモデルが認定整備済品として出たら10をキャンセルするのだ。
神は俺に10を届けた。
Meta Quest 2
この流れなら3か3Sを買ったと思うだろ。そうではなく、こいつに限っては単純に使わなくなった。理由は簡単で時間を取るのが難しいから。
俺はMeta Quest 2を完全にBeatSaber専用機として使っていた。BeatSaberそのものは30分くらいで終わるけれども、汗だくになるのでシャワーを浴びる必要がある。さらに疲れてしばらく何もしたくない。そうすると1時間以上は取られるわけだ。それもまとまった形で。
経った1時間でも確保するのがきつい。隔週とは言えども、週プレの連載*5はそれくらい時間を取られるわけだ。毎回新しく本を読み、ネタを考え、執筆する。それをずっと続ける。本しゃぶりの更新が滞るのも仕方ない。
終わりに
こうやって毎年振り返ると、自分の買い物と向き合うことになる。俺は何に金を出したのか、と。
今回の中で最も実用的で生活へのインパクトがあったのは、たった1,884円の日傘だ。毎日の通勤が少し楽になり、もう手放すことはできない。日傘を使い始めた人がこぞって勧める理由も納得である。
一方で、最も高価だったRTX 4090は、生活の質には寄与していない。いや、むしろマイナスか。画像を生成するたびに掃除機みたいな騒音が出て、室温が少し上がるのだから。
では買って失敗だったかといえばそんなことはない。俺は実用性ではなく、体験のために買ったのだ。手に入れたことで色々と新しい体験ができたのだから、間違いなく成功と言えるだろう。それに、騒音はWF-1000XM5で防げるし、ガーゼパジャマを着ているから涼しい。ちゃんとシナジーが働いている。これが賢い買い物というものだ。
今年買ったもの
2024年に買ったものはnoteに書いてある。
果たして来年に紹介するだろうか。
*1:ローカルLLMとかをやるなら更なるつよつよPCが必要になるが、そこまではやらない。
*2:本家はこんな感じだから使いたくない。 「Bing Wallpaper」の動きがどうも怪しい ~海外のオンラインソフト作家が注意喚起 - やじうまの杜 - 窓の杜
*3:スマホ見るよりも鏡を見た方が確実なので。