個人による映画ランキングは数あるが、その順位の付け方に明確な根拠があるものは少ない。
多くの人は雰囲気でランキングをやっているのである。
俺は根拠に心拍数を用いることで、定量的にランキングを作成した。
対象作品
俺が今年に映画館で観た16作品。以下観賞順。
- 『メッセージ』
- 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』
- 『パワーレンジャー』
- 『トランスフォーマー/最後の騎士王』
- 『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』
- 『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング/宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』
- 『スパイダーマン:ホームカミング』
- 『ワンダーウーマン』
- 『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』
- 『マイティ・ソー バトルロイヤル』
- 『GODZILLA 怪獣惑星』
- 『ジャスティス・リーグ』
- 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL』
- 『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』
- 『ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』
- 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
どれがトップか当てられるだろうか。
ソート方法
映画鑑賞中の最大心拍数が高い順。心拍数を計測するのに使ったのはこれ。
計測した心拍数は、スマホアプリ版だとおおよその値しか分からないが、Web版*1ならカーソルを合わせることで細かく読み取ることができる。csvで吐き出してくれると一番いいのだが、それはできない。
例としてある土曜の朝の心拍数を示す。
縦軸はbpmだ。この時の俺はずっと椅子に座ってPCの前にいた。つまり映画を見てる時と同じような状態にあったわけである。
グラフの青色はエキサイト状態を表し、水色はリラックス状態を表している。
運動量の少ない非活動時は、こころの状態により脈拍が変化します。
PULSENSEは加速度センサーで体の動きを把握し、運動していないのに脈拍が高ければ“エキサイト”、低ければ“リラックス”として記録します。
1日のこころバランスをメーターで表示するので、1日の自身のリズムを把握することに繋がります。
PULSENSE PS-100BL/TL/BS/TS 特長|製品情報|エプソン
各映画を視聴していた時のグラフには、上映開始と終了のタイミングが分かるように赤の破線線を2本入れた。1が本編開始、2本目が上映終了のタイミングである。
ランキング
説明も終えたので以下に最大心拍数順でランキングを示す。同率の場合は観た順で書いている。平均値で比較とかは面倒なのでまた次の機会に。
1位『メッセージ』121bpm
宇宙船が「ばかうけ」に似ていると知って観に行くことを決めたこの映画が、今年一番興奮した作品となった。俺が好む映画はだいたい爆発がしょっちゅう起きたり戦闘シーンだらけだったりする。しかし俺が本当に求めていたのは違うのだとこの結果は言っている。「歩く」と言いながら歩くこと、それで俺は興奮するのだ。
2位『スパイダーマン:ホームカミング』119bpm
MCUに参戦したスパイダーマン。調べる前はこれが一番だと思っていた。スタークの技術でパワーアップしたスーツもいいけれど、今回良かったのは新ヒロインの座っているデブ。最初にデス・スター建造を持ちかけてきた時から、俺はコイツができる奴だと思っていた。途中で心拍数のデータが無いのは、興奮しすぎて心臓が止まったわけではない。
3位『ワンダーウーマン』108bpm
DC勢の意地を見せたかのような順位。ワンダーウーマンが戦場で活躍するシーンは、『終末のイゼッタ』を思い出した。美少女が軍隊を壊滅に追い込むのはアニメでも面白かったけど、実写だともはやギャグにしか見えない。あんなことされると敵国が哀れに思えてくる。
同3位『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL』108bpm
感想は前回の記事で書いた通り。
ハートで語る映画感想『仮面ライダー平ジェネ FINAL』『ガルパン』『ごちうさ』 - 本しゃぶり
『ワンダーウーマン』と同程度にまで心拍数を上げるとは、車を爆発せたかいはあったと言うべきか。そう言えば始まる前の予告に『曇天に笑う』と『BLEACH』があり、福士蒼汰を3パターン見ることになった。
5位『GODZILLA 怪獣惑星』105bpm
通称「虚淵ゴジラ」。わざわざゴジラをアニメで作るなら、ということから考えて作られたような作品。感想記事でちょくちょく言われているが、ゴジラのサイズを示すためにも建物は欲しかったところ。『トランスフォーマー2』を観たときにも思ったけど、でかいものを描写するならやっぱり都市じゃないと。後これもよく言われるが前日譚である小説は観る上で必読。
同5位『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』105bpm
カイロ・レンは出てくるたびに笑わせにくるからずるい。あの「壁殴っちまった」は彼のキャラを完璧に表していると思う。一方で作品としては金をかけている割には退屈な時間が長かったように感じる。去年やった『ローグ・ワン』の方が興奮した。心拍数的な意味でも。
7位『マイティ・ソー バトルロイヤル』103bpm
ソーよりもロキのおかげで盛り上がる作品ということがよく分かった。彼こそが救世主である。アベンジャーズの中でも異質な感じのあったソーだけど、今回の話はうまくやったように思える。これで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の連中が参戦しても違和感が無い。
8位『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』102bpm
前にも書いたけど知っている場所が出てくるのはいいものだな。
上の記事では感想らしい感想を書いていないので今書くが、わりとコメントに困るクオリティだった。クソではないが最高でもない。やれることはやったが、飛び抜けるものは無かったという感じ。ただバッド・カンパニーは褒めていい。
同8位『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』102bpm
これも前回書いた。
ハートで語る映画感想『仮面ライダー平ジェネ FINAL』『ガルパン』『ごちうさ』 - 本しゃぶり
第2話まだか。
10位『ジャスティス・リーグ』101bpm
実を言うとこの中で観たことがあるのは『ワンダーウーマン』だけ。スーパーマンとバットマンは何となく知っている程度。他の3名は誰コイツ。そのわりには楽しめた。それにしてもスーパーマンだけ強すぎないか。フラッシュに追いつくあれを観た時、俺の感覚は完全にDIOの「入門してくるとは……!!」だった。もうアイツ一人でいいだろ。
11位『トランスフォーマー/最後の騎士王』100bpm
回を増すごとに歴史が捏造されていく。この調子だと教科書に載るような人物は全員トランスフォーマーと何らかの関係があるのではないだろうか。好きなシリーズではあるのだけれど心拍数がこの程度というのは何なのか。さすがに目新しさが無いせいか。
12位『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング/宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』99bpm
ビルドが最後に全部持っていったやつ。こう聞いていたのでラストバトルの辺りでピンチになるたびに、ビルドの登場は今か今かと身構えていた。てっきりエグゼイド勢が苦戦する相手をビルドがあっさり倒して白けさせるのかと。そしたら最後の最後に登場して余韻をぶち壊していくという。その理由は『平成ジェネレーションズ FINAL』で明かされた。
13位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』95bpm
MCUの中でもバカバカしさが強いこのシリーズ。やっぱり俺としては地球で戦う作品の方が好きだなと再確認。次のアベンジャーズでは地球で戦うようなので安心。今回はキャラを知るために観た、という感じ。
14位『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと! 想い出のミルフィーユ!』94bpm
プリキュアはパリが好き。ジャン・ピエールはいいキャラしていた。倫理よりも自分の夢を追い求め、常に前向きなところが。名前からしても『ジョジョ』に登場しても全く違和感が無いと思う。あと今作では『まほプリ』の連中が登場していたけど、相変わらずプリキュアの時空はどうなっているのかよく分からない。
15位『パワーレンジャー』93bpm
観ていて微妙だなと思っていたが、それは心拍数にもはっきりと表れていたようだ。何がどうダメだったかは以前に書いた通り。
16位『ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』90bpm
前回書いた通り涅槃の境地。
ハートで語る映画感想『仮面ライダー平ジェネ FINAL』『ガルパン』『ごちうさ』 - 本しゃぶり
『ごちうさ』を観るのは心が繊細な人が多いので、このぐらいが丁度いい。
以上、ランキング終わり。
おわりに
心拍数が高い映画=面白い映画とまでは言わない。しかし俺が好む映画はアクションの多い超大作であることを考慮すれば、心拍数は映画の面白さの指標として優秀であると思う。しかも今回トップになったのはアクションの少ない『メッセージ』であるのだから尚更だ。
この記事ではランキングを作るのに最高心拍数しか見ていない。これは俺が付けているPULSENSEではデータをアプリ上でしか確認できないからである。csvなどでエクスポートできるのであればもっと色々といじれるのだが、アプリ上だと最大心拍数を確認するのが限界だ。それも高そうなところにカーソルを当てて確認という頭の悪い方法で。
PULSENSEに限らず、この手の活動量計はユーザーがデータを自由に扱えるようにするべきだと考える。アプリが有料ならともかく、これらの多くはハードウェアを売ることで稼ぐビジネスモデルである。ならばユーザーがそれぞれ自由に使えるよう、データをエクスポートできるようにするべきではないだろうか。だいたいこのデータは俺の心拍数だ。俺が扱えないのは間違っている。
ともあれ今回の調査はなかなか面白かったので、これからも心拍数ネタはやってみたいと思う。俺は2014年10月から測り続けているのでデータだけは豊富にある。取り出せさえすれば。
関連する記事
前回書いた心拍数を元に映画の感想を書いた記事。
感情を記録するのに心拍数を用いるというのは、この記事で既に書いていた。