「ねえねえ株価が記録的に下がっているけど今どんな気持ち?」
この質問に対してはこう答える。
「タイムセール祭りが始まった!」
株価がタイムセール
世界各地で株価が下落している。
ちょうど資産運用記事*1がアホほどブクマされた*2タイミングで起きるのが面白い。というのも、ブコメで株価が大幅に値下がりしたことをネタに煽る奴が出てきたからだ。
彼らは言う。「一生懸命積み立てているみたいだが、一気に下落して今どんな気持ちだ」と。
これに対し、一生懸命積み立てている一人として言っておこう。今の事態はタイムセール祭りにしか思えない。
つまり、普段買っているものがどれだけ安く買えるのか、ワクワクして仕方ないということだ。
未来を信じる
俺のポートフォリオのメインは大人気の「eMAXIS Slim米国株式」、つまりS&P500指数連動のインデックスファンドである。
今更説明するまでもないと思うが、S&P500は長期的に見ると上昇し続けている。『ウォール街のランダム・ウォーカー』に書いてあったとおり、25年間株式を持ち続けるならば、年平均リターンは10%強が期待でき、最悪でも約6%にはなる*3。過去ずっとそうであるため、俺はこれが未来も同様だと無邪気に信じている*4。だから買ったらずっと持ち続けることにしている。
だから値下がりは喜ばしいことだ。値下がりすれば同じ値段でたくさん買える。そのうち上がると強く信じてさえいれば、値下がりは歓迎すべきイベントなのである。
とはいえ誰もが俺と同じように信心深いわけではない。信心深くない人はどうやって積立を続ける意思を保てばいいのか。それは客観的現実に存在する触媒を手元に置くことである。
虚構と触媒
虚構、すなわち架空の物事について信じることができるため、サピエンスは地球を支配するに至った。しかしサピエンスも所詮は動物だ。架空の物事を信じ続けるためには、何か客観的現実に存在する触媒が必要だ。
かつてイスラエルの民たちは、偶像崇拝を禁止されているにも関わらず「金の子牛」を作り拝んだ。モーセがシナイ山から戻ってこなかったため、何か目に見える対象、つまり信仰の触媒が欲しかったからである。
このことに対しモーセは怒り狂ったが*5、実際のところ触媒の力は馬鹿にできない。一つお金と触媒に関する研究を紹介しよう。
デューク大学の行動経済学者ダン・アリエリー教授はケニアのモバイルマネー利用者数千人を対象に貯蓄を促す実験を行った。
あるグループには貯蓄を促すリマインダーとしてテキストメッセージを送った。別のグループには貯蓄を促す金銭的インセンティブとして、貯蓄額に応じたボーナスを与えた。最後のグループにはテキストメッセージに加えて金色のコインが与えられた。そのコインには1から24の数字が刻まれており、貯蓄をした週はその数字を一つだけナイフで削り取るのである。
6ヶ月後、最も貯蓄額が高かったのは金色のコインのグループだった。コインのグループの貯蓄額はテキストメッセージのみグループと比べて、2倍以上にもなったという。
調査した結果、黄金のコインを与えられた人達は、テキストメッセージが届かない日も貯蓄していたことが分かった。日々の生活を送る中で、コインが目に入るたびに貯蓄のことを思い出し、行動に繋がった。現実にコインという物体があることで、貯蓄は頭の中だけの存在ではなく、客観的現実になったのである。
このような触媒の力を使わない手は無い。今回のように株価の下落で売りたくなる人は、「そのうち上がると信じるための触媒」を手元に置けばいいのではないだろうか。そうすれば下落を知ってパニックになっても、触媒を目にすることで冷静になり、慌てて売らずに済むだろう。
そんな触媒を求める人にぴったりの製品がある。「米国株価指数 マグカップ」だ。
このマグカップには以下のグラフが印字されている。
これはS&P 500 Indexにおいて、1970年1月1日に1ドル投資した時の価格の推移をグラフ化したものだ。このマグカップを手元に置いておくことで、株価の上昇を信じられ、未来に希望を持つことができる*6。デスクでコーヒーを飲むのにぴったりだ。
投資をするのは自分ではなく、パートナーである人にはTシャツを。
終わりに
本記事で示した著者の見解や取り上げた金融商品によって読者に損害が生じても、著者はいかなる責任も負いません。投資の判断はご自身の責任でおこなってください。