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本しゃぶり

骨しゃぶりの本と何かを繋げるブログ

【感想】これはスネオのためにある映画だ / “ゼロ・グラビティ”

見たもの

見た。IMAX 3Dで。
そして確信したね。これはスネオのためにある映画だ。

【映画パンフレット】 『ゼロ・グラビティ』 出演:サンドラ・ブロック.ジョージ・クルーニー

最初に書いておくけどネタバレあり。ただあの映画に関してはストーリーはどうでもいいね。Wikipediaに全部書いてある。


もう2週間が経とうとしているけど、元日から「GRAVITY」を見てきた。まあ俺はきちんとIMAX 3Dで見た人間だから、余計なものが付いている邦題ではなく原題で語りたいよね。確かに見ていない人には「ゼロ」があったほうがわかりやすい。でも見ちゃったら蛇足としか言えない。アレは「GRAVITY」ですよ。ちなみにタイトルが変わっているとは知らず、エンディングになっても「なんでZEROって表示されないんだろう…」と思っていたのは秘密だ。

さて本題に入ろう。この映画が公開されてからというも、あちらこちらでこの映画をべた褒めする記事が見られた。こんな感じで。

ここまで褒められる理由について考えた。そして真理に辿り着いた。これは誰でも見ただけで自慢できる映画だからだ。スネオのように。

とりあえずBGM


スネ夫が自慢話をするときに流れている曲(フル) - YouTube

とりあえずすごかった

とりあえず感想から。まず見終わって思ったのが「この先宇宙モノ撮る人どうするんだろう」という他人の心配。俺は実際に宇宙へ行ったことが無いから知識と想像で語るしか無いけれど、かつて無いほど描写にリアリティがあった。実際にISSを爆破したのではと疑いたくなるような映像を見てから他の映画を楽しめるのだろうか。

まず音の描写からして違う。基本的に主人公が聞こえる音しか流れない。宇宙空間では音が伝わらないというのをちゃんと描写している。というかそれを「宇宙ならこうなるだろ」と見せつけてくる。ここまでやっていた作品は俺の知る限りこれぐらい。

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これ大事 / 大長編ドラえもん のび太の宇宙小戦争 (Vol.6) (てんとう虫コミックス)より

さらにあの浮遊感。船内・船外問わず基本的に主人公たちはフワフワ浮いている。特に船外活動のシーンでは見ているこっちも浮いているように感じられる。メイキング映像見るとこんな感じだというのに。

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これのもっと高度なやつ / ドラえもん (32) (てんとう虫コミックス)より

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映画ではこんな感じだった / ドラえもん (32) (てんとう虫コミックス)より

そして質の高い3D。とりあえず3Dにしてみました的な映画だと変な前後感というか、オブジェクト一つ一つが浮き出たようになって見れたものではない。だがこれはそんなことなかった。まるで窓から覗いているかのような自然な映像だった。後で知ったがあれは3Dカメラを使わず、変換で作ったものらしい。もう金さえあれば何でも撮れる気がしてきた。

ここまで高クォリティな映像を見せてくれる映画は当分無いだろう。後5年は出ないと言いたいが、技術の進歩は早いから多分2年ぐらいだろう。それでも暫くの間はこう言えるわけだ。「へえ、あの映画すごかったんだ。で、それってGRAVITYよりすごいの?」

見ただけで自慢できる

GRAVITYについて褒めちぎったわけだが、この映画を見てしまったら褒めるしかない。というか見たことを自慢するしか無い。何がいいって間違いなく映像技術に関しては過去最高のものということだ。これがストーリーがすごかったとかだと、小説やマンガといった他の媒体とも比較されることになる。俺が「この作品ストーリーが良かった」と言っても、過去の名作と比較されて「大したこと無いよ」と返されるかもしれない。だがこれに関してはそういうことが無い。褒める対象が映像技術だからだ。

映像技術を褒めるならバカでもできる。とりあえず「今までに無くすごいリアルで迫力があった」とでも言えばいい。そして見ていない人間に対して繰り返し「映画を語るならアレは見ておかないと~」と言っていれば完璧だ。なにせ技術の問題なのだから過去に勝てる作品があるわけがない。別に自分が関わったわけでは無いのだが、相手の知らないものを知っているというのは優越感を得る方法として手軽なのだから仕方ない。

さらにこの作品が自慢する上で都合がいいのは金を払った者ほど楽しめるということだ。この作品は3Dで撮ることを前提に作られ、監督が「3Dで観ないとこの映画の20%しか楽しめない」とまで言っている。しかも世の中にはIMAXというものまである。ただ画面がデカイだけみたいな差しか無いはずなのに、まるで別物。どっかでこの映画を「映画ではなくアトラクションだ」みたいに言われていたが嘘ではない。不等号で表すとこんな感じ。
IMAX 3D >>>>> 3D >>>|次元の壁|>>>>>>>>> 2D*1
なので見た人間にすらこの映画は自慢できる。3Dだけ見た人と2Dだけ見た人の会話を聞いたらこうなるだろう。

2D「ゼロ・グラビティ面白かったよね」
3D「あの立体感がたまらないよね」
2D「2Dでも映像キレイだったよ」
3D「いやー でもあれは3Dで見た時の没頭感が半端無いからなー」
2D「でもストーリーは同じだし…」
3D「デブリが向かってくるところなんて身構えるよね」
2D「……」
IMAX「お前らオモチャみたいな大きさでよく満足できるな」

そしてディスクが発売されてからも自慢のネタは尽きない。普通の画面で初めて見る人間に対して「やっぱ映画館の巨大スクリーンで見てこそだよな~」と今更どうしようもないことで自慢し続けられる。このもう体験できないことをネタにするのは強い。検証できないからだ。なので反論を気にせずに自慢し続けることができる。

一方で金を持っている人間なら更なる自慢をすることが可能だ。なによりこの3Dでこそ楽しめるという特性が、自慢するという状況で最大限に効果を発揮する。あのセリフを堂々と言えるのだ。

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「悪いけどこのビデオ3人用なんだ」 / ドラえもん「ほんもの3Dテレビ」より

*1:4DXは未体験なので知らん