Kindleを手にしてから今まで以上に本を買ってしまったので書いてみる。
自分で本を買い始めたのは小学生の頃からだったが、成長するにつれ買い方は変わってきた。
100円時代
小学生の頃から20になるかならないかの頃までを指す。古本屋で100円の本ばかり買っていた時代。今のところこの時代が最も長い。
俺は長い間100円の中古本ばかり買っていた。理由は簡単で、コスパがいいからだ。200円でも十分安いが、100円にこだわれば同じ金額で倍の本が買える。それに同じ本であるならば値段が違っても書いてある内容は同じだ。それなら100円の方がいいに決まっている。俺は文字が読めればそれでよく、本に見栄えを求めていないのもそれを後押しした。
そして古本屋には100円の棚だけでも多くの本があり、読みたいと思う本がないなんてこともなかった。少し遠出をする時は毎回100円の本を買い求めていた。移動時間が1時間につき1冊という計算で。100円だからこそ出来ることである。そして読み終わった本は出かけた先で売ったり捨てたりすることもある。100円なので遠慮無く手放せる。おかげで置く場所に困るということもなかった。
小学生の時、初めて100円の中古本の存在を知った時こう思った。
「ガシャポンで本が出てくるようなものじゃないか」
5円時代
100円時代の末期、1,2ヶ月だけ存在した時代。
BOOKOFFでいつものように100円の中古本を何冊か買った時、クーポン券を貰った。そこにはこう書いてあった。
1回のお買い物100円引き
すごい!本1冊が無料になる!そしてしばらく何度かそのクーポン券を使って買い物してはまたそのクーポン券をもらっていた。
ある時、1冊だけ100円の本をクーポン券を使って買った。俺が支払ったのは消費税分の5円だけだ。会計でレシートと共にまた100引きのクーポン券を渡される。
俺「?!」
今までまとめ買いをしていたのは何だったのか。バラで買えば105円使うところが5円になる。俺は今まで20冊分も余計に金を払っていたのか。それからというもの、俺は毎日学校帰りにBOOKOFFに寄っては1冊だけ本を買った。もちろん5円で。それをしばらく続けていたらそこのBOOKOFFからクーポン券が消失し、唐突に終わりを迎える。これがどれほどお得な買い物であったかは次の逸話がわかりやすい。
「旅先で本を売ったら1冊10円になったぞ!これが錬金術か」
新刊時代
つい先週まで。
100円の中古本でも種類は豊富だが、そのほとんどは文庫本である。成長するに連れてもっと分厚い本も読みたくなってきた。そして金もそれなりに持つようになってきた。その結果、ほとんど値引きされていない中古本やついには新刊にまで手を出すようになる。これにより購入する本の選択肢が爆発的に増え、使う金額も一気に増えることになった。例えば俺が新刊で買った文庫本のコレ。
定価なので1155円払った。つまり1冊の本に5円時代の231倍も金を使っている計算になる。俺が急に本に対して金を使うようになったのはいくつか理由がある。
1. 働くようになった
バイト、そして就職したことにより収入が増えた。そのため金に余裕ができたので買えるようになった。
2. 影響を受けた
今まで読んだ本の中に「本は割のいい自己投資である」*1と書かれていた。そのせいである。特にこの本の影響が大きい。
なかなか面白い内容で、講演も二度聞きに行ったほどである。これで俺の中に本を買う大義名分が生まれた。
3. MTGを止めた
ちょうどそのころ環境の変化によって俺はMagic: The Gatheringから離れた。コレによって消費のかなり大きな割合を占めていた部分が消え去ったのである。つまり金が余るようになった。さらにMTGのおかげで俺の紙に対する金銭感覚は大きく歪んでいた。ある時本屋で3000円くらいする本を見た時に俺はこう思った。
「ギルドランドなら1枚にしかならないのに、これは200枚以上もあるぞ」
電子書籍時代
現代。
本を新刊で買うようになってある問題が生じた。置く場所がない。どんどん圧迫してくる。本が増える一方で減ることがないのだから仕方ない。もともと100円で手に入れたのなら気兼ねせず手放すことができたのだが、新刊だとそうもいかない*2。しかも本にメモを書くようになったのでなおさら売れない。この辺のことはコレにも書いた。
Kindle Fire HDX 7 64GB タブレット出版社/メーカー:Amazon発売日:2013/11/28メディア:エレクトロニクスこの商品を含むブログ...
そしてついにKindle Fireを購入し、電子書籍に手を出した。これやばい。金を払っている気がぜんぜんしない。今までも本を買う時はクレカだったので、その辺については変わらないだろうと思っていた。だが紙の本ならば実体がある。俺のもとに届き、手にとった時「ああ、買ってしまったのだな」と実感する。しかし電子書籍にはコレがない。ただ単に表示されるだけ。表示自体はamazonで眺めている時にもされている。これは自覚しないとまずそうだ。
それにしても買ってすぐに読めるのは便利すぎる。Kindleを利用してから本を読むのが増えると聞いていたが、自分で利用してみてよくわかった。本を購入する時が最も読みたいと思う時だが、そのテンションのまま読み始めることができるのだ。これは中毒性がある。それに加え新しいガジェットを使い倒したいという気持ちまで利用される。これはマズい。実にマズい。自重しないとな。
「ところで明日の日替わりセールはなんだろう」