いい機会なので今週のお題「私のかばん」とやらに乗っかってみる。
全てはKindleのためだった。
きっかけ
この記事に書いたように俺はKindleを買った。
それ以来どこへ行くにしろKindleを持って行きたい。が、Kindle及び必要な物を“気軽に”持ち運ぶようなバッグを持ってはいなかった。正確に言えば古いスリングバッグを持ってはいたのだが、もう10年以上前に買ったものなのでもう内側はボロいし、外側は汚れている。いい機会なので新しく買うことにした。
俺が求めるもの
俺がバッグに求めるのは以下の3点だった。
- スリングバッグ
- B5サイズが入る
- Maxpedition
スリングバッグ
まず一つ目だが、電車内などで立った状態から出しやすいということと、運ぶときの安定感を両立させようとするとワンショルダーなスリングバッグが優れていると考えた。前述のスリングバッグもその辺が便利だったわけだし、交代させるという意味でもちょうどいいだろう。
B5サイズ
次にB5サイズだが、これはノートを入れたかったからだ。PCではなく紙のほう。以前書いたが、俺はスマートノートをつけている。
そんなわけでB5ノートも持ち歩きたいことが多々ある。それに今は持っていないが将来10インチのタブレットを手に入れるかもしれない。それを考えるとやはりB5サイズは入った方がいい。
Maxpedition
そして最後のブランド指定だが、これは以前購入したリュックの使い勝手が良かったからだ。
キャラグッズとして購入したMaxpeditionのFalcon*1だが、フィット感はいいし、ポケットが多くて便利。それにMOLLEのおかげで拡張性もある。容量も十分だ。実際、一週間のインド旅行はこれだけで行くことができた。というわけで俺は次に何かしらのバッグを買う時はMaxpeditionにしようと考えていた。
Sitka
Maxpeditonのスリングバッグを買おうと思った時にまず考えたのがSitka Gearslingerだった。
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公式:Maxpedition Sitka Gearslinger Shoulder Sling Tactical Messenger Gear Bag
ちなみにMAGFORCE版はMF-0431 Archerだ。
アイツもコイツも持っている
俺がこのバッグを初めて知ったのはアイツが背負っているのを見た時だ。
ロボットとのメッセンジャー、サム・ウィトウィッキーだ。映画の後半、彼はディセプティコンに制圧されたシカゴへと、ヒロインを助けるために突入する。この時に背負っているのがこのSitkaなのだ。TF世界の人間は爆発に巻き込まれたり高所から落下しても全く問題ない。そんな彼らにふさわしいバッグはやはり耐久性の高い物なのだろう。その丈夫そうなスリングバッグは俺の記憶の片隅に残った。
とは言えさすがの俺も好きな映画に少し登場した程度で欲しくなるほどチョロくはない。だがこのSitkaはコイツも使っていた。
アイアンマン3より
天才メカニックの大富豪、トニー・スタークだ。彼もまた映画の中盤でマンダリン邸を襲撃する時にこれを身につけていた。ちなみにこれはフィギュアにもなっている。
[asin:B00EDZ942S:detail]
Maxpeditonでフィギュア化したのはこれぐらいじゃあないだろうか。ちなみにこのSitkaはフィギュアの付属品のくせに全てのファスナーで開閉ができ、さらに劇中で登場した数々の小物をセットすることができる。
そんなわけで俺の好きな映画の中でも、TOPに位置するこの2作品の主人公両方が使っているとなると欲しくなるのもやむを得ない。どちらも一度やられた主人公が反撃を開始するところで装着しているのが興味深い。全くもってMaxpeditionは商売がうまいな。ターゲットがはっきりしている。
俺はタフじゃあない
俺の好きな作品に登場し、使い勝手の良さそうなこのバッグだが、一つ致命的な問題があった。重いということである。Maxpedition製品は耐久性を売りにしているだけあって素材に1000デニールのバリスティックナイロンを使っている。この1000デニールがクセモノだ。
一応説明するとデニールとは糸の太さの単位で、9000mの糸の質量をgで表したものだ。つまり1000デニールということは9000mの長さで1kgになる。したがってデニールが大きいということは糸の系が大きく、それだけ耐久性も高いということになるが、定義そのままに重さもそれだけあるということになる。
この1000デニールで作られたSitkaの重さは1.36kg*2となっている。単体で1kg以上である上にそこそこのサイズのワンショルダーなため、気をつける必要が出てくる。Amazon.comのレビューからgoogle翻訳したものを貼ってみるとこんな感じだ。
Maxpeditionシトカはバックパックの重量容量を有するメッセンジャーバッグの利便性を取るしようとした - それはほとんど成功します。 ただし、10ポンドの上でこのバッグをロードするときには、パフォーマンスは本当に失敗し始めます。 重量からの圧力のすべてが、この時点で集中しているので、それはあなたの肩と首の間にホットスポットが発生します。 重量の残りの部分は、背中の中央下部にぎこちなくぶら下がる。
Amazon.com: David Bush's review of Maxpedition Sitka Gearslinger
負荷が片側だけに掛かるため、10ポンド(約4.5kg)以上の荷物を入れると辛いらしい。ではもしそれを超える15ポンド(約6.8kg)の荷物を入れたらどうなるのか。
私は一日のハイキングに行き、私は約1.5〜2マイルは、このパックを後悔した。 私は、約15ポンドを運んでいた大部分は水である、と私の肩は、私を殺した。 私はすべてに約13マイル(4.5時間)でハイキングし、翌日傷つけられた唯一の事は私の肩だった。
Amazon.com: brad's review of Maxpedition Sitka Gearslinger
肩が死ぬらしい。バッグに余裕があるとついつい物を入れてしまう俺がこれを使うとどうなるか目に見えている。このバッグは丈夫であることを求める人が使うだろうが、このバッグ自体も人間が丈夫であることを求めるようだ。考えてみたら例の主人公2人はどちらとも頑丈この上ない。使いこなせて当たり前なのだ。
Falconあるし
よく考えたら俺はKindleを“気軽に”持ち運ぶためにスリングバッグが欲しいのだ。荷物が多い時はFalconを使えばいい。それにサイズの関係上、Falconとは役割が被ってしまう。オマケに俺のFalconはワンショルダーに変形させることが出来る。
Falconのショルダーストラップはバックルによる着脱が可能となっている。そしてチェストストラップのバックルと同じものが使われている。そこでまず右肩用のストラップを分割し、上側を収納。続いて左肩用のストラップを分割し、上側を右肩用の下側と接続する。そしてチェストストラップの片側を反転させ、左肩用の下側と接続。これで完成となり、以下の写真のようになる。
この芸当は次世代のFalconⅡにはできない。ショルダーストラップのバックルが無くなってしまったからである。
Lunada
そこで俺が選んだのがGearslinger系列で下から2つ目に小さいLunada Gearslingerだ。
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MAGFORCE版はMF-0422 Humberg 12"x9"だ。
レビュー
というわけでレビューする。使用歴は1ヶ月ちょっと。なお画像についてだが、少々カスタマイズしているので外見が通常と異なっている。一応コメントで説明はするが、通常状態が知りたい人は公式を見ろ。まあこれ「私のかばん」だし。
外形
外寸は30x20x15 cm と大きさのわりに厚みがある。他社の類似製品だと10mm以下が多い。
正面
正面から。早速だが右に付いているボトルポーチは自分で追加したもの。 上にゴムひもとベルクロ、下にMOLLEがあってなんか色々くっつけやすい。手持ち用のハンドルはFalconと違いパッドが巻いてあって触り心地がやたらいい。見ての通りカラーはOD*3にした。理由はFalconと揃えるため。これで追加のポーチを共同で使っても色がチグハグになることはない。
横
横から。当然のようにMOLLEがある。これで前述のボトルポーチも装着されている。なんかオートボットのマークがあるけど当然後付。
後ろ
後ろ*4から。パッドの裏はCCW*5用となっている。当然そんな物騒なものとして使う機会は無い。あんまり分厚いものを入れると背中に圧迫感を感じる。
収納
このサイズでも収納箇所が細かく分かれているのはさすがという感じ。
メイン
メイン収納はB5サイズがちょうど収まる程度。持っていないので試したことはないが、9.7インチのiPadも入る。残念ながらA4サイズは入らない。中には小分けできるようになっている袋や隠しポケットがあるが、画像は省略。
上
上のポケット。サイズの比較にカロリーメイト(2本入り)を入れてみた。
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下
下のポケット。ペンなどを固定できるベルトやカギを止めておけるフックが付いている。個人的にはペンの他にモバイルバッテリー用の場所扱い。左からひょっこり見えているのはこれ。
外出する時にバッグを持っていくのなら入れない理由がない。今更言うことではないがイザという時の備えを持ち歩くのなら、今の時代モバイルバッテリーは最優先だろう。日常レベルで使う羽目になるし。
サイド
後付のボトルポーチ。折りたたみ傘やペットボトル用に装着。Lunadaのメイン収納にどちらも入るのだが、他のものを取り出しにくくなるのとKindleが濡れるのが嫌で追加した。こういう時MOLLEはすごく便利。これはMaxpedition製品でなくFLYYEのやつ。
写真は500mlのペットボトルを入れているが、レビューによれば1Lのナルゲンボトルもすっぽり入るらしい。FLYYEはレプリカメーカーのくせに1000デニールのコーデュラナイロン使ってる偉いとこ。色合いもほとんど同じというのがいい。難点を挙げると生地が硬すぎて口が絞れないというのとMOLLEの間隔がところどころ適当なところ。とくに口を絞り切れないのは残念感ある。バッグを胸側に回した時、ボトルが上側に来るようにしているので落としたことはないが少々不安が残る。1000デニールナイロンがここで不利に働くとは。
ストラップ
アミナスカン
このLunadaは左右兼用でメインとサブの取り付ける先を逆にすることで簡単に左右を逆にできる。ただ製品そのままだとサブ側の取り付け方が、Dリングにベルトを直接通すという形なのでワンタッチで脱着ができない。なので俺は冒頭に書いた旧スリングバッグからアミナスカンを外して取り付けた。こう書くと「受け継がれる意志」的な感じがするが実情は逆。アミナスカンだけ欲しくなったので古い方を捨てる決意が固まったのだ。
長いは正義
「大は小を兼ねる」ならぬ「長は短を兼ねる」というのはストラップの場合だいたい当てはまる。短い場合はそれ以上の長さを欲してもどうしようもないが、長い場合なら調整して短くすることも出来るからだ。Lunadaのストラップはかなり長い。メインの方について言うと、パッド側が約50cm、調整側が約70cmと繋げて伸ばせば1.2mに達する。そのため俺が背負うとめちゃくちゃ余り、その結果3つ折りにして束ねている。これだけ長いと忍刀の下げ緒七法がいくつかできそうだ。
まあ普通に考えるとこれはマッチョな軍人がゴテゴテとした装備の上から背負う時のためだろう。あとストラップの取り付け位置を上のDリングに接続することでショルダーバッグとして使うこともできるのでそれもあるはずだ。なのでストラップは切らずにそのままにしてある。
バックル
あとストラップで俺が気に入った点はメインのストラップにもバックルが付いていることだ。そこそこの荷物を入れた時にバッグを持ち上げ、ストラップに頭を通すのは少々つらい時がある。そこでバックルの出番だ。通常はメインストラップがループ状で、サブ側のバックルが外れた状態でバッグを背負うがこれを逆にするのだ。メインのバックルを外し、サブのバックルを付けた状態にする。こうすることでリュックを肩がけするごとく片腕だけループに通った状態になり、するりと背負うことが出来る。その後にメインのバックルをつけるのだ。降ろす時は逆の手順で。
重さ
重いのが辛いからとSitkaを止めてLunadaにしたわけだが、やっぱりそれなりにあり、amazonによれば730gだ。特に見た目のわりに重いので、手に持つとズッシリ来る感じ。一般的なB5サイズのスリングバッグの倍以上ある。例えばこれは336gしかない。
同じようなミリタリー系の他社製品と比べても少々重い。例えばこれは680gだ。
まあそれだけ丈夫ということなのだろう。ちなみに値段はその程度の差では済まず、およそ4倍となっている。店によってはそれ以上に……
まとめ
というわけで自分のバッグについて長々と書いたが、要するに一言で言えば「これは便利」だ。amazon.comで評価が4.6なだけはある。とりあえず俺がちょっと出かける時に必要なモノがひと通り入る。容量と重量のバランスを考えるとこれが最適だったといえるだろう。
一つ難点を挙げるならば、A4が入らないことだ。わかってはいたが。これ以上大きくなると“気軽に”というわけでもなくなるし、A4サイズのものを運ぶのはそんなに無いので、このサイズが正しいとはわかって入るのだが。MOLLEで装着できる四次元ポケットが欲しい。あったらそもそもバッグを背負っていないだろうが。
しかしこんな無駄に耐久性の高いバッグを装備して俺は何と戦えばいいのだろうか。
その他MAXPEDITIONの記事
*1:正しくはMAGFORCEの方を買ったが、どっちでも同じなのでここではMaxpeditionで話を進める。
*2:単純に計算するとSitkaのナイロンを全て解いて繋げたら12km以上になる。もちろんァスナーやバックルなどナイロン以外の素材も使われているため、実際にはもう少し短い。
*3:残念ながらMAGFORCEの方にODは無く、Maxpeditionを選択。そのためアメリカから届くまで注文してから1ヶ月かかった。
*4:背中に背負うバッグの場合“後ろ”がどっち未だにわからない。
*5:Carrying a Concealed Weaponの略。簡単にいえば小型の武器を隠し持ち歩くってこと。これをすることで警察を恐れるようになる。