本しゃぶり

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充電しなくていいメガネを買った

新しくメガネを買った。
このメガネは充電しなくていいので楽だ。

R7058

俺が買ったのはローデンストックのR7058である。

ローデンストック R7058 | Rodenstock

このメガネは使い始めたばかりだが、それでも分かることはある。現段階でこのメガネの特に優れている点は以下だ。

  • 充電不要
  • テンプルを調整できる
  • 必要最低限なサイズ

何を当たり前のことをと思うかもしれないが、実際に俺が感じたのだから仕方ない。というのも、俺はここしばらく日常的にJINS MEMEを使っていたからである。

JINS MEMEとは

JINS MEMEとはメガネ型のウェアラブルデバイスである。

このメガネには3点式眼電位センサーが搭載されており、まばたき視線移動を検出、そこから集中状態を計測できるのである。

https://jins-meme.com/ja/products/es/ より

まばたきには、目の渇きを潤すという役割だけでなく、タスクへの集中状態にも連動していると言われています。JINSが東北大学と共同で行った実験でも、作業負荷が低いとまばたきの回数が増加し、作業負荷が高いとまたばきの回数が減少する傾向が確認されました。

JINS MEME OFFICEでは、まばたきの回数の増減を“ひとつのタスクへの専念状態”のパラメータと定義し、「アタマ」のスコアとして計測しています。
FOCUSの科学

俺はこれを使えば「どれだけ夢中になって映画を見ているか定量化できる」のではないかと考えた。

慣れないメガネを装着することで、映画視聴時に気が散ってしまっては元も子もない。そこで俺は普段からJINS MEMEを着用することにしたのである。

2018年1月から使い始めたので、もう1年半以上も使い続けたことになる。これだけ経ったのにも関わらず、慣れるどころかメガネに対する不満は以前よりも増していた。使い勝手が悪いのである。1日の集中力の推移を気にしていた頃はこれを着用する意味があったが、最近は接続する時と映画を見る時以外にアプリを開くことも無くなってきた。そうなるとただの使い勝手の悪いメガネである。

そしてついに我慢の限界を迎えたので、普通のメガネを購入するに至ったというわけだ。

JINS MEMEの問題

ここでJINS MEMEを日常使いする上での不満を書いておく。

毎日充電する必要がある

バッテリーが1日しか保たないため、毎日充電する必要がある。俺は毎日スマートウォッチを2個充電しているので、まだ負担に感じない方であると思う。それでも面倒なことに変わりはない。日頃スマホ以外に充電するものを身に着けていない人にとっては、それなりの負荷になるだろう。

テンプルを調整できない

このメガネはテンプルを調整できない。調整できるのは鼻パッドだけだ。通常のセルフレームならば加熱することで角度を調整できるが、このJINS MEMEは中にバッテリーが入っている。だから調整することができないのだ。たぶん*1

だから着用していると頻繁にずり落ちる。そのたびにメガネを上げなくてはならない。着用することで集中力を測定できるが、集中力を削ぐ一番の要因はJINS MEMEである。

でかい

ワンサイズなためか、回路を入れるためか、JINS MEMEはサイズがでかい。大きくて重いのはずり落ちやすい要因でもある。俺が今回買ったR7058と比較するとこんな感じだ。

JINS MEME (左) とR7058 (右)

この幅の広さは俺の身体感覚を超えるほどにある。ドアの隙間など、狭いところを通る時にJINS MEMEをぶつけたのは1度や2度のことではない。猫のヒゲは身体で最も横に飛び出しているため、体が通るかどうかの判断に使うというが、JINS MEMEの幅は俺にとって「猫のヒゲ」に匹敵すると言っても過言ではない。

横幅だけでなく、テンプルも一般的なメガネケースに入らないほど長い。JINS MEMEのテンプルは耳に引っ掛けるのではなく、後頭部に引っ掛ける構造となっている。これが地味に不便だ。座席に腰を下ろし、頭をヘッドレストにつけると、JINS MEMEが押されて前に飛び出すことがある。少なくとも寝ながら本を読むのには向いていない。

さらにテンプルの厚みも厄介で、JINS MEMEを着用した状態でオーバーイヤーヘッドホンをつけると隙間が大きく空く。せっかくノイズキャンセル機能がついていても、その効果は半減してしまう。

スマートグラスの課題

ここまでJINS MEMEをひたすらディスる文章をつらつら書いてきたが、これはJINS MEMEに限った話ではないと思う。この先数年に登場するスマートグラス全般に言える話だろう。例えば、最近Alexa対応のニュースがあったVuzix Bladeも、俺は装着したことないが同じ課題を抱えていそうだ。

Vuzix Corporation - ビュージックス コーポレーション - HOME

スマートグラスの課題といえばバッテリーの持続時間の他には「見た目」が真っ先に上がるが、日常的に使おうとすると本記事で挙げた問題が生じるのは間違いない。よほど技術が発展しない限り、一般向けスマートグラスはサングラスのように必要に応じて着用するものにしかならないだろう。それが1年半以上に渡ってメガネ型ウェアラブルデバイスを着用し続けた俺の見解だ。

終わりに

『スパイダーマンFFH』を観た後はスマートグラスが欲しくなる。だが日常的に使うつもりなら止めたほうがいい。映画を見ているとリムにちょっとばかりの厚みがあれば、AR機能を持たせられそうに思えてくるが、現実世界はそこまで進歩していない。トニー・スタークはいないのだ。

現在の技術だと、普段使いのメガネはまだ普通のメガネにしておいて、スマート機能はイヤホンに任せるのが賢い。俺はそうすることにした。

俺はこのイヤホンを使っている

*1:俺は実店舗で購入したが、フレームの調整は一切行われなかった。