本しゃぶり

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『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』19話の登りゆく朝日に『スゴ味』を感じる

登りゆく朝日には『スゴ味』がある。
アニメスタッフの覚悟が伝わってきたので解説しよう。

この拘りに敬意を払え。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』19話

ヴェネツィアでの聖地巡礼にて

俺は2018年11月に聖地巡礼でイタリアへ行った。

当然ヴェネツィアにも訪れ、サンタルチア駅で朝日を見た。このことについては上の記事で以下のように書いた。

登りゆく朝日

ミスタ…
あなたの『覚悟』は…
この登りゆく朝日よりも明るい輝きで…… ちょっと待て

朝日の上がる『位置』が違う。

『ジョジョの奇妙な冒険 カラー版 第5部 9巻』

これは時期の違いによるものじゃあない。4月ならもっと北寄り (写真左寄り) になるはずだからだ。なので作中の朝日は完全にフィクションだと言える。

「それくらい別にいいじゃあないか」と言われそうだが、このために俺は朝日を撮りそこねるところだった。俺は上記コマのギアッチョの位置で朝日を待ち構えていた。そうするとサン・シメオン・ピッコロの影になるため朝日が見えないのだ。

影の中にいて「朝日がなかなか出ないけど、なんか隣が妙に明るいな」と思って移動したら「既に朝日は登っていたッ!」というわけである。危ないところだった。マンガを信じるのは程々にしたほうが良い。

現地へ行ったことで、原作の朝日は現実と異なることが分かった。それをアニメではどうするのか。俺はこれが気になっていたのだ。

アニメの朝日の方角

ついに19話で答えが出た。再び朝日のシーンを貼っておこう。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』19話

朝日の「方角」が原作と違う!

原作ではギアッチョから見てサン・シメオン・ピッコロの「右側」から朝日が登っていたが、アニメでは「左側」となる『スカルツィ橋』の方角となっている。

分かりやすいように『原作』『アニメ』『俺の写真』そして『現実』について、朝日の方角をまとめた。

日の出日の入り時刻方角マップに追記

ジョルノとミスタがギアッチョを倒したのは4/2の出来事*1なので、朝日は真東よりわずかに北よりの方角から登る。アニメの方角は現実に近いのだ。

アニメなのだから必ずしも現実通りである必要はない*2。だから原作と同じ方向から朝日を登らせても良かったはずだ。だがアニメスタッフはそうしなかった。あえて現実と同じ方向に変更したのである。

終わりに

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』製作にあたってロケハンが行われている。そして聖地巡礼をしやすいように、風景は現代のものになっており、聖地を特定しやすい作りとなっている。このことについては以前に別の記事で述べた。

だが、まさか原作にあるシーンすらも、現実に合わせてくるとは感心するしかない。すでにジョルノの母親の結婚式の場所を『サンタンジェロ橋』から『卵城』に変更したという前例があるとはいえ、朝日の方向という細かい点まで見直し、変更してくるとは。この拘りに敬意を表すると共に、以降の展開にも期待するしかない。

ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 O.S.T Vol.1

ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 O.S.T Vol.1

  • アーティスト:菅野祐悟
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
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イタリア聖地巡礼記事

最初にも貼ったがもう一度。

行った場所はヴェネツィアだけではない。他にナポリ、カプリ島、ポンペイ、そしてまだアニメに登場していない場所にも行っている。もしイタリアへ聖地巡礼に行こうと考えているのであれば、参考になるはずだ。

*1:最終日がジョルノの腕時計の日付から4/6と分かるので、そこから逆算して求められる。

*2:実際、ネアポリス中央駅については原作と同様にミラノ中央駅をモデルにしている。