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アニメの背景は実在する場所なのか問題

聖地巡礼を行うためには、まず場所を特定する必要がある。
アニメの場合、その場所が実在するとは限らないから困る。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第3話

知らない場所

『5部』の3話を見ていて俺は思った。

「どこだここ」

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第3話

今さら説明するまでもないが、ジョルノがブチャラティに組織への入団を伝えた場所のことである。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第3話

場所が原作と違っていた。これでは巡礼できない。

原作は「ヴィットーリア広場」

原作での場所は特定している。「ヴィットーリア広場」だ。

『ジョジョの奇妙な冒険 カラー版 第5部 2巻』

「海の近く」で「カステル デローヴォ(卵城)が東側に見える」ということですぐに分かった。木の生え方もそのまんまなのでわかりやすい。

アニメは展望台っぽいところ

それに対してアニメは明らかに別の場所だ。展望台のようになっており、海からは離れている。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第3話

このような改変を行ったのは、「メディアの違い」によるものだろう。

直前まで、ジョルノとブチャラティはケーブルカーで戦闘していた。マンガだと瞬間瞬間を切り取って描かれているため、読者は場所の変化をそれほど感じず、時間の流れは自分で補完することになる。結果、急に場所が変わってもあまり気にならない。

しかしアニメの場合そうではない。背景は連続的に変化するし、作中の1秒は視聴者も1秒として感じることになる。結果、唐突に場所が変わると不自然に感じてしまう。なのでケーブルカーから離れた海岸ではなく、いかにも高台といった場所に変更したのだろう。

それで結局ここはどこなのか。

ポジリポの丘

この展望台が一番それっぽい。

ケーブルカーの最寄り駅 "S. Antonio" からは徒歩4分。高台から海が見える四角い場所と、基本的な要素は一致している。

しかしアニメと異なる点も多い。
* 柵の色が違う
* 街灯のデザインが違う
* 木が生えていない
* 周囲の建物・道が異なる

なので自信を持って「この場所だ」と言うことはできない。それでも、ここ以上に似ている場所を見つけられていないのが現状だ。

そしてここで「アニメに登場したあの場所は実在するのか」が問題となる。

非実在聖地という不安

実写の作品ならば、基本的に背景は実在する場所であると考えて良い。もちろんセットやCGということもあるが、それでも現実の場所を舞台としている作品ならば、ロケをしている可能性の方が高いだろう。

それに対してアニメだと話は違う。背景は写真から描き起こされることもあるが、想像によって描かれていることもある。もしかしたら複数の場所を適当に混ぜているかもしれない。「この場所がモデル」というのがあるとは限らないのだ。

背景が非実在の場所となると、聖地特定に勤しむのは不毛な作業となる。しかし『ジョジョ』の場合は聖地が存在する確率は高い

また監督らはイタリアへロケハンに行っており、ベネチアではどれが原作に近いトイレなのか調べたり、ナポリでは治安の悪さを肌で感じたりしたそうです。

津田総監督によれば「ジョジョを鑑賞して、『そうだ、イタリア行こう』と思っても大丈夫です。聖地巡礼しやすいように忖度してみました」とのこと。
「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」ジャパンプレミアでジョルノ役・小野賢章とブチャラティ役・中村悠一が登壇、エピソードを削ることなくアニメ化 - GIGAZINE

これは『試練』だ。
不安に打ち勝てという『試練』とオレは受け取った。

実際に行ってきた