アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』は聖地を特定しやすいように作られている。
もはや現地へ行けというメッセージにしか思えない。
監督による忖度
前回の記事でも紹介したが、5部のアニメは聖地巡礼しやすいように作られたと監督自ら言っている。
津田総監督によれば「ジョジョを鑑賞して、『そうだ、イタリア行こう』と思っても大丈夫です。聖地巡礼しやすいように忖度してみました」とのこと。
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しかしながら3話に関しては、実際の場所とアニメの描写が完全には一致していなかったため、本当に忖度されているのだろうかと思った。
だが5話を見て確信した。確かにこの作品は聖地を特定しやすくなっている、と。
この記事では5話で新たに追加された聖地の紹介と、忖度の内容について説明する。
追加された聖地
5話で新たに追加された聖地は2箇所ある。
Piazza Giovanni Bovio
By IlSistemone - Own work, CC BY-SA 3.0, Link
ブチャラティが歩きながらジョルノにパッショーネの説明をしていた場所。イタリアの哲学者で政治家のジョバンニ・ボヴィオの像があるロータリー。
ヨットを借りた店の場所
ブチャラティ達がカプリ島へ行くためにヨットを借りた店。先のロータリーから約1km離れた場所にある。Google Mapsを見た感じでは、店というより倉庫に見える。
忖度について
5話で聖地を2ヶ所特定できたが、これは俺がナポリに詳しいからではない。簡単に特定できるように作られているからである。
まず1つ目のロータリーは分かりやすい。特徴的な彫像が写っているため、ナポリで中心に彫像のあるロータリーを探せばいいだけだ。
建造物だと横から見るか上から見るかで印象が変わるため探すのは難しいが、ロータリーだと航空写真ですぐに分かるのが良い。
2つ目のヨットハーバーについては、建物のシーンだけだと探すのは難しい。ストリートビューで海沿いを延々と探し続けるのは辛いものがある。そこで出港の様子を上空から映すという解決策が提示された。
これならば航空写真で簡単に見つけられる。
このように、5部アニメでは遠景や上空からの光景を適度に挟むことによって、聖地の特定を容易にしていることが分かる。
また、ヨットハーバーの描き方によって、前回の記事で特定した場所が正しかったと確信できた。ヨットハーバーは現実とアニメで細かい点がいろいろと異なる。本作では、街灯の1本に至るまで完全に再現というわけではないようだ。したがって、大まかな地形があっていれば、そこがモデルと判断していいだろう。
終わりに
今回で5部アニメは本気で聖地巡礼を考慮した作りとなっていることが分かった。この先も、遠景や上空からのシーンがあったらモデルの場所を特定していきたい。
聖地巡礼マップ
アニメ5話までの内容を反映させた。