本しゃぶり

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iPhone 13 Proという第三の目で見て上達する

iPhoneの進化したカメラは映画を撮るためにあるのではない。
撮るべきは練習している自分自身。

そうすれば理想の姿に近づける。

無限ループしたい

前回書いたように、今になってヨーヨーにリベンジしている。

ロングスリーパーは安定してきたので、次のターゲットはループ・ザ・ループにした。『超速スピナー』を読んでいると、ループを速く多く続けられることは正義である。俺も無限にループを続けられるようになりたい*1。どうにかハンドスピナー感覚でループ・ザ・ループをやれるようにならないか。

そこでロングスリーパーの時と同様、まずは手本の動画を見るところから始めた。ポイントが明確なので主にこの動画を参考にしている。

  • 手の甲を上に向けて返す
  • 腕の角度は約90度
  • 目線はまっすぐ
  • ヨーヨーは目線の少し下に投げる
  • テンポを意識する

完全に理解した。

しかし実際にやってみると上手くいかない。ヨーヨーに問題が無いことは確かなので*2、問題があるのは俺の技術である。しかし動画の通りにやっているのに、いったい俺のどこが悪いというのか。

そこで練習の様子を動画撮影することにした。

練習を撮影して現実を知る

練習を動画撮影するというのは、ヨーヨー世界チャンピオン推薦のメソッドである。

俺がヨーヨーを再開するきっかけとなったヨーヨーパフォーマーのBLACKは、その著書において「ビデオで客観的に検証する」をメソッドの一つとして紹介している。練習をビデオ撮影することで2つのこと、「意図した動きができているか」「意図しない動きをしてしまっていないか」が確認できるのだと。そして動画で客観的に確認することが、「理想の自分に近づいていく」のを実感するのに極めて有効である、とも。

運のいいことに、俺の持っている自撮り棒には三脚パーツが付属していた。さっそく取り付けてループ・ザ・ループの練習を撮影してみた。

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Proのカメラシステム

これはひどい

自分の動きを見て思わず声が漏れた。イメージしていた最強の自分は消し飛び、『現実』だけが残る。こんな身体の使い方で、ループが上手くできるわけがない。

特に目立つ違いは「腕の動き」である。上手い人はループをする際、腕がほとんど動かない。手首の返しだけでヨーヨーが前に飛んでいく。対して俺の場合、腕が蒸気機関車のクランクのように激しく動いている。これできれいなループができる方が不思議だ。

それからというもの、俺は手本の動画以上に自分の無様な動画を見ている。そうして何ができていないのかを確認し、次の練習に反映させるのだ。この方法の良いところは、間違いに早く気が付き、すぐに修正できる点にある。人は練習で上達するのではない。練習で永遠になるのである。上達するためには正しい動きを身体に覚えさせる必要がある。そのために動画が有効なのだ。

Proの世界へ

今回こうやって自分の練習を動画撮影してみて、強く実感したことがある。スキル上達のツールとしてスマホが優秀である、と。

動画を撮ってすぐに確認することができる。早回しコマ送りも指でスライドするだけでいい。高画質だし拡大も簡単だから細かいところまでよく見られる。iPhone 13シリーズのアピールポイントは「カメラ、カメラ、カメラ」みたいな内容でうんざりしていたが、今ならその理由も分かる。人が前に進むには優れたカメラ機能が必要なのだ。

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伝説のプレゼン2021年版

さらに言えば、13シリーズ全てに搭載されている「超広角」が練習を撮影する上で便利だ。

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iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Max - Apple(日本)

俺は室内でヨーヨーの練習をしているわけだが、そんなに広い部屋ではない。だからそれほど離れた場所にカメラを設置することはできないのだ。そのためこれまで使っていたiPhone XSでは、撮影できるのは俺の動きだけで、ヨーヨーの動きを見ることはできなかった。

しかし13 Proの超広角ならば、ヨーヨーの動きも含めて全てを撮影することができる。これによって身体の動かし方とヨーヨーの動きを紐付けて確認できるようになった*3。我ながら良いタイミングで買え替えた。

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ループ・ザ・ループをiPhone 13 Proの超広角で撮影しているイラストです。

ここまでスマホの機能としてカメラを中心に語ってきたが、これは俺が室内で練習しているからである。練習を外でやるならば、スマホはもっと活躍するだろう。手本の確認数値や文章による記録時間管理など。そう考えると今の子供がうらやましい。ヨーヨーにしろ、部活にしろ、こんな便利なツールを使って練習できるのだから。

終わりに

スマホはあまりにも多機能なので、自分が変わるとスマホも変わる。これまで俺にとってインプットと記録するための機器というイメージが強かった。後は通知。カメラは静止画が大半で、動画を撮ることはめったに無かった。しかし今では、ヨーヨー上達のツールでもある。また一つ、スマホの価値が上がった。

今回のスマホが練習に使えるという話、iPhoneが発売されてからとっくに10年以上が経っているので何を今更という話ではある。しかし俺はスマホを手に入れてから、本気で練習するという機会が無かったのだから仕方ない*4。必要となった今この時に使えるのだからそれでいいのである。

参考書籍

練習を動画撮影しろと言っている本。

『TEDスピーカーに学ぶ「伝える力」』

本文中で取り上げたヨーヨーパフォーマーBLACKの本。本書のタイトルからも分かる通り、「ビデオで客観的に検証する」はヨーヨーではなくプレゼンの話である。ただ本質は同じなので、俺はヨーヨーの練習に取り入れた。

ヨーヨーの世界選手権で勝利するために「難しい技」ではなく「審査員から高い点数をもらえる簡単な技」を中心に演技した人だけあって、徹底して目的を重視しているのが良い。格好良いスライドを作るためではなく、いかに人に伝えるかを目指すタイプの本。

『成功する練習の法則』

前回の記事でも紹介した本。本書でも動画は手本としても確認としても、その有効性について語られている。本書によれば、厳しい競争環境に置かれているアメフトNFLのコーチは「練習の分析」に重点を置いているという。かつては試合を録画してパフォーマンスを分析していたが、今は試合以上に練習を撮影するのだ、と。そうして練習と改善を繰り返す。

本書ではフィードバックを重要視していて、一つの章を割いている。これではコーチによるフィードバックを想定しているが、俺のように一人でやっている場合はこれが難しい。だが練習を撮影すれば、自分で自分にフィードバックを与えることができる。やはり練習にスマホは欠かせない。

練習の記事

この記事も親指シフトで書いている。

*1:実際はインサイドのループを続けていくと糸のヨリが緩んでいくので、無限にやるには途中でヨリ調整を行う必要がある。

*2:ループに最適なヨーヨー「ループ720」を使っているので。

*3:ヨーヨーだけに。

*4:正確に言えば練習したものはあった。ただどれもスマホのカメラで動画撮影する意味は無かったので。