本しゃぶり

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ブログに嘘を書くのは気前のいいやつ

公開、満を持して。

乗り遅れた感あるが仕方ない。こういうことがあったわけだし。
言及は暴発する - 本しゃぶり

そんな感じで定刻通りいかなかったが読んだので書く。

個人ブログの嘘はどこまで許されるのかなって話 - ネットの海の渚にて個人ブログの嘘はどこまで許されるのかなって話 - ネットの海の渚にて

痴漢冤罪で社会から抹...

個人ブログにおいて嘘は許されるか否かというこの話。発端は話題になっていたこれ。
痴漢冤罪で社会から抹殺されかけた。 - 自省log

で「ブログで嘘を書いていいのか」ということについて。そもそもインターネットには千の偽り、万の嘘。釣られたほうが悪いという空気がある。その一方でステマやらパクリには厳しい。全くもってめんどくさい。でもすごくはてなブログ向きな話題なので首を突っ込む。

得か損か

記事の真偽そのものは割とどうでもいい。重要なのはその記事が及ぼす効果のほうだ。どの記事であろうとある人にとって得であったり、損であったりする。役に立つというのは得だし、面白いというのも得である。逆に自分が被害を受けるような記事は損と言えるだろう。こう考えた時に多くの人にとって得である記事は奨励され、損である記事は否定されるべきだ。ここで言う「多くの人」というのは記事を書いた本人も含まれるし、直接は読んでいなくても読んだ人間から影響を受ける者も含まれる。

従って話が嘘であろうとも全体的に見て得であるならばそれは認められる。物語などがいい例だ。あれは嘘の割合が多いが認められているし、役に立つ。
【雑記】実話よりフィクションから学べ - 本しゃぶり
もう少し現実よりの例を出すならば、医者が患者に余命を教えないというのがある。あれもそのほうが医者も患者も家族も得なので許される。

逆に真実を語ろうともそれが全体的に損であるならば止めるべきだ。最近の話題から例を出すと自殺報道がわかりやすい。本当のことであろうと、事細かに語るべきではない。
自殺予防 メディア関係者のための手引き - 内閣府

そして嘘が大抵問題となるのもこれで説明がつく。騙されると損をする場合が多いからだ。しかも得だと思っていたのに損となるから質が悪い。「iPhoneを電子レンジで充電できる」という話が悪質とされるのはそこにある。

体験談が嘘の場合

じゃあ件の「体験談が嘘」だったらどうなのか。俺もたまにではあるが体験談を書くので人ごとではない。つい最近も書いたばっかりだ。
朝食にアオカビを食べたら口内に吹き抜ける爽快感 - 本しゃぶり

体験談といっても今回の中心は元記事で言う「おもしろ」枠だ。だいたいこの手のは俺も含め、ひどい目にあったという話が多いし、読んで真似してみようとも思わない。普通に考えたら真実であろうと虚構であろうと誰も損をしない。毒にも薬にもならないような話だ。それでも損だというのであればもはやこれは感情的な問題だろう。騙された、傷つけられたと思って怒る。そんな程度だ。わざわざ気にかけるような問題ではない。

チートは悪

とは言ったものの、これがホットエントリーになるのであれば話は変わる。損をする人間が出てくるからだ。それは他のブロガーだ。誰かがエントリーすると誰かがエントリーできない。はてなはそういう仕組みになっている。そしたらこう考えるブロガーが出てきてもおかしくない。
「あの記事がなければ俺のが入っていたのに」
俺は思っていないけど。

さてそうした場合、体験談が嘘であるというのはとてもズルく思えてくる。自分が実際にあった出来事を書いているのに向こうは創作。事実は小説よりも奇なりなんてありえない。自由度が違いすぎる。地味な日常と派手な創作、勝てるわけがない。そして燦然と輝く3桁ブクマ。こちらは孤高のセルクマ一つ。そりゃあ嘘つきを叩きたくもなるだろう。俺はそんなこと考えたこともないが。

嘘は楽じゃあない

なんというか完全にid:juverkが嘘を書いている前提で話を進めている気がするが、俺は彼の記事を本当だと思っている。いい子ぶっているとかではなく、嘘を書くのは難しいからというのが理由だ。あれだけの内容を自分で生みだしたのであればむしろ賞賛に値する。

意外に嘘を書くというのは難しい。なにもないところから舞台設定を考え、登場人物を配置する。そしていかにもありそうだが、ちょっと面白いセリフを喋らせる。そんなの簡単に出来るものではない。だから俺は例の痴漢記事も実際にあったことを書いていると思っている。多少なりとも盛ってはいるかもしれないが。もしあれがトッキュウジャーを見ながら「そろそろ痴漢ネタで一発当てようかな」とか考えて書いたものだったらヤバい。イマジネーション溢れすぎだろ。

というわけで嘘を書くというのは全然楽できるものではないため、俺はズルいとも思わない。むしろ人を楽しませるためによくやるわと感心する。なので人を損にさせないのならいくらでも嘘を書いていい。

ここまで読んでもまだ「嘘は許さない」と思っている人もいるだろう。そんな人に朗報。このブログは嘘無いよ。面倒なことは嫌いなので。

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