夏用の上着を探していたらラッシュガードにたどり着いた。
薄いのにUVカットできるから毎日着ている。
海にもプールにも縁がないオタクなのに。
日射は辛いけどハンズフリーがいい
オリンピックと関係なく暑い。
気温や湿度も問題だが、よりダメージソースとして強いのは直射日光である。早朝、まだ気温がそれほど上がっていないのに、日向を歩くと確かに「熱」を感じる。この感覚は正しいようで、環境省の「まちなかの暑さ対策ガイドライン」によれば、暑さに大きく影響するのは「日射」であるという。さらに舗装された路面からは赤外放射も強い。そのため日向と木陰では、体感温度が7℃程度も変わるという。
そこで近年は日傘が脚光を浴び、男性も遠慮せず差すべしという風潮が高まっている。
日傘が効果的というのは、環境省も以前から提唱していることだ。「平成22年度ヒートアイランド現象に対する適応策の検討調査」によれば、日傘を差す効果は「10m間隔で街路樹を形成する効果に匹敵する」とされ、今後の課題として「男性用日傘の商品開発・普及」を挙げている*1。
なので日射を防ぎたければ日傘を装備するのが一番なのだが、片手が埋まるのが気に食わない*2。そこで次善の策として帽子を被ることにした。これが去年の話である。
実際これは効果的で、何も被っていない時に比べて明らかに楽だ。それで今年も日差しが強くなった頃から被っている。しかし、まだ改善の余地がある。上半身のガードが弱い。帽子が日射を防ぐのは、あくまで頭部だけである。上半身には容赦なく日光が降り注ぐ。何かで遮らなくてはいけない。
そこで採用したのがラッシュガードである。
ラッシュガードという解
ラッシュガードとは何か、このブログを読むようなファッションに疎いオタクでも分かるように説明すると、水着回で着ているパーカーのことだ。
他にもラッシュガードにはTシャツタイプや、ボトムスとしてレギンスやトレンカなどもあるが、それはどうでもいい。なぜなら俺はマリンスポーツをしたいのではなく、日常生活において上に羽織るものが欲しいだけだからだ。ということでOcean PacificのUVパーカーを買って着ている。
これは俺の要求仕様を完璧に満たしていた。
【MUST】
- 長袖
- 生地が薄い
- 前開き
- ポケット付き
- 普段着として使える
【WANT】
- 紫外線カット
- ファスナー
- フード
見ての通り、普通のパーカーとして使えるデザイン。生地はAmazonのレビューにも書かれるほどペラペラで、それなのに紫外線保護指数 (UPF) は最高値の50+だ。そしてサムホールが開いており、手の甲まで覆う萌え袖スタイルでもスマホを操作することができる。
店で見つけた時、思わず「こいつ無敵か」と言いたくなった。それくらい俺の要求に合っている。実際その場で2着購入し、毎日着ている。これで年中いつもパーカーを着ている人になった。毎日どの服を着るか、頭を使わなくて済むので良い*3。
ただ一つ言っておくと、このOcean Pacificの製品が完璧というよりは、パーカータイプのラッシュガードという商品ジャンルが俺に合っていた、というのが正しい*4。
服を探す難しさ
求めていた答えが商品ジャンルとして存在しているなら、簡単に辿り着けてもいいはずである。しかし俺はなかなか辿り着くことができなかった。なぜならファッションに興味が無いからである。
俺は服飾に関する知識が乏しい。それも自分が着るようなのは特に。持っている服飾関連の本を挙げてみると、『女性の服飾文化史』『下着の文化史』『ブルマーの謎』『世界の甲冑・武具歴史図鑑』といった感じである。残念ながら水着の歴史について書かれた本は持っていなかった。
更に俺はマリンスポーツと縁がない。最後に水着を着たのも5年近く前のことだ*5。そんなだから、ラッシュガードという選択肢は思いつくはずもなかった。アニメでラッシュガードを着ているシーンは何度も見ているが、あくまでもアニメの話である。俺は現実と虚構の区別はついている。
従ってググればすぐに辿り着きそうな話なのに、実際はあてもなくさまよい、答えに辿り着くのに苦労した。まったくもって、知らない物事を探すのは難しい。要求仕様が明確でもここまで苦労するのだから、「探求のパラドックス」は正しいと言いたい。もっとも、答えは持っている
終わりに
軽く調べてみたら、パーカー型のラッシュガードを普段着として使うのは割と一般的らしい。日焼け対策だけでなく、屋内での体温調整にも有効だと。また、軽いし速乾性もあるので、海外旅行に持っていくと便利なんて書いてあるのも見た。
なので本記事に書かれた内容は今更感が漂うものではあるのだけど、常識だと思っていた情報に需要があったなんてことはありえるので*6、今回は記事にした。ともあれ夏の上着としてラッシュガードはお勧め。
服装に関する記事
自分が着ないタイプの服飾記事。
*1:環境省_ヒートアイランド現象に対する適応策の効果の試算結果について
*2:ポケモンGOしづらいので。
*3:この手のネタでよくスティーブ・ジョブズを持ち出す人がいるけど、彼の場合はソニーみたいな制服を作りたいというのが発端で、毎日の判断がどうとかいうのは後付。この方向で行くならマーク・ザッカーバーグを出したほうがいい。彼は「できるだけ決断の数を少なくしたい。朝食に何を食べるかとか、どんな服を着るかとかいう小さい決断は、エネルギーを消費する」と言っている。
*4:店には他にもラッシュガードは置いてあり、値段を無視したら他のでも良かった。
*5:【ユーリ!!! on ICE】バルセロナで夜明け前にプールに入るバカは、俺以外はロシア人すらいなかった - 本しゃぶり