ブログで本を紹介し続けて早10年。
ついに雑誌でも紹介することになった。
週刊プレイボーイでの連載が始まる。
連載の内容
週刊プレイボーイで署名コラムを持つことになった。タイトルは「書評ブロガー・骨しゃぶりの『〇〇の文化史』ぜんぶ読む」である。その名の通り、毎回『〇〇の文化史』というタイトルの本を1冊取り上げ、それで何か書くというものだ。記念すべき第一回は『尻叩きの文化史』を取り上げる。
コラム名の「ぜんぶ読む」について、引っかかっる人もいるかもしれない。「そんなこと本当にできるのか」と。安心してほしい。大変さは俺が一番良く分かっている。この連載を始めるにあたり、「ネタになりそうな『〇〇の文化史』本リスト」を渡されている。現在、これに登録されている本は223冊。しかもリストは伸び続けている。ぜんぶ読み終える前に、連載が終わる方が早いだろう。
だがそれでも問題ない。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だからだ。たとえ読み終わる前に連載が打ち切られたとしても、いつかはたどり着くだろう。向かっているわけだからな。
分量は見開き1ページで、約2400字。普段の本しゃぶりに比べると半分程度となるので、サクッと読める。毎回新たに1冊以上の本を読む必要があるので、書く労力は半分とならないが。
スケジュールと更新告知
8月28日発売の37号が掲載初回である。
掲載頻度は隔週なので、その次は9月11日発売の39・40号の予定だ。さすがに毎週更新は厳しすぎるので、このペースにしてもらった。落合陽一の連載が月イチなので、その倍も掲載されると考えると十分凄いのではないか*1。なお、ひろゆきや橘玲と比較すると半分になる*2。
「隔週」と書いたが、合併号が出ると掲載週がズレる形となる。なので俺の連載目当てで購入するならば、ちゃんと号数をカウントしなくてはいけない。さすがにそんな面倒なことをする人はいないと思うので、簡単な方法を紹介しよう。フォローして。
https://twitter.com/honeshabri
ただXはいつ凍結されるか分からないので*3、他のSNSもフォローしておくと無難である。今のところ積極的に使っていないが、X代替サービスとしては以下のアカウントを持っている。この中ではBlueskyが最も次に使う可能性が高い。
- 骨しゃぶり (@honeshabri.bsky.social) - Bluesky
- honeshabri (@honeshabri@vivaldi.net) - Vivaldi Social
- Threadsのhoneshabri (@honeshabri)
それとnoteも忘れずに貼っておく。こちらでは更新告知だけでなく、補足や裏話なども書くことになるだろう。ただし、全文読むためにはマガジン購読か、メンバーシップ加入してもらうことになるが*4。
読む方法
肝心の記事を読む方法を紹介する。大きく分けると以下の3パターンになるだろう。
- 紙雑誌版を買って読む
- 電子版を買って読む
- サブスクに入って読む
最も充実しているのは紙雑誌版だ。ほぼ全てのコンテンツが収録されているし、付録 (DVD) もある。また、ベタ塗りといった修正もされていない。あとは懸賞に応募できるのも特徴か。その分だけ価格は最も高く、俺の手元にあるのは全て590円 (税込み)だ。Amazonだと600円にポイントが付く形。
電子版は付録が無いが、その分だけ紙雑誌版よりも約100円安い。また、デジタル版特典グラビアカットが追加収録されていることもある。袋とじも載っているそうなので*5、安くグラビアを見たいなら電子版が良いだろう。ただし一部のグラビアはベタ塗りがあるという。ちなみに電子版の名称は『週プレ』である。
週プレはdマガジンや楽天マガジンなど、様々なサブスクでも読むことができる。サービスにもよるが、月額500円程度で読めるわけだから電子版よりもだいぶ安い。ただし、グラビアやアダルト記事が大幅にカットされている*6。また、『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』もサブスク版では読めないとのこと*7。裸体が多いから仕方ない。ただ、『TOUGH』は『キン肉マン』と同じく週プレNEWSで読める*8から問題なかろう。
以上を踏まえた上で、自分にあった方法で読めば良い。ただ、一度くらいは買って読んでみるのも面白いのではないか。実際、俺もこの連載を始めるにあたって読んでみたが、ChatGPTなど興味ある話題も意外に載っていた*9。普段手に取らない雑誌を読むと、何かしらの刺激になる。
きっかけと役に立った本
せっかくなので連載のきっかけについても簡単に触れておこう。今年の4月、ゆる言語学ラジオの堀元さんから、「水野さん、バリューブックスの飯田さんと会って食事をしませんか」とお誘いを受けた。もちろん俺は即答で承諾する。ちょうど『ネットワーク科学が解明した成功者の法則』を読んでいたからである。
アートのようにパフォーマンスを測定できない分野では、成功はネットワークで決まる*10。認められる程度には技術が必要だが、キーマンとの繋がりがなければ話にならない。本書はそのことを定量的な研究で示している。
俺は読んで良いと思った教えはすぐに実行したい。そんなところにこのお誘いである。受けないわけがない。そして会って、こんな感じの会話が行われた。
「骨しゃぶりさん、『○○の文化史』っていう本、当たりが多くないですか?」
「確かにそれはあるかもしれませんね。本しゃぶりでも何冊か使っていますし*11」
「そこで提案なんですが、『○○の文化史』で連載しませんか」
「!?」
完全に想定外の展開だったが、これもまた連載すると即答。運のいい人は自己肯定感が強く、新しいことに挑戦できる人なので。
俺は本書を読んでから、機会があれば新しいことに挑戦するように心がけている。雑誌連載はまさに「新しいこと」だ。いつまで続くか分からない連載は不安もあるけれど、挑戦するだけの価値はある。それにこんなチャンスはそうそう無いだろうし。なので即答したわけだ。
思い返してみれば、堀元さんに会い、彼のYouTubeに出たのも本書を読んだためだった*12。その関係から今回会うことになり、連載に繋がったのである。リチャード・ワイズマンの教えはマジで正しい。そして本は読んだだけで済まさず、良いと思ったら実行に移すべきだ 。
バリューブックスとの提携
今回の連載は書評ということで、バリューブックスと提携することになった。連載で紹介された本は、特設サイトで販売される。
特設サイトで購入された分の書店利益は、全て俺に還元される。買ってね。
終わりに
今年の5月、本しゃぶりは連載10周年となった。
本を紹介しながらブログを書き続けたことで、ついに本の紹介で雑誌連載することになったわけだ。改めて継続することの重要性を実感する。何かしらの活動をしている人は、継続すること第一に方針を定めるといいかもしれない。
しかし、これで俺もよく分からない存在から、「集英社の雑誌で連載を持っている」という立場になったわけだ。一気にランクアップした感じがある。打ち切られた後は「集英社の雑誌で連載経験あり」をプロフィールに書いていく。これが俺の錯覚資産だ。
*1:こうやって知っている有名人の名前を並べると、俺も偉くなった気分になれる。
*2:橘玲の連載は1ページ/回なので、ページ数で言えば互角だが。
*4:どちらも月額500円。詳細はメンバーシップのプラン説明を参照。
*5:週刊プレイボーイ書籍版と電子版の違い - 小僧ども、ピアノを弾け
*6:U-NEXTだけはほぼ紙雑誌版と同等の内容を読めるという。ただし月額料金が高いのと、配信が2週間遅れなデメリットがある。
*7:週刊プレイボーイ(週プレ)はデジタル雑誌読み放題サービスでも読めるがカットが多いので注意【紙版、Kindle版とどう違うのか解説】 | 東京マチコモリガイド
*8:コミック|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]
*9:俺が読んだのは2023年4月から5月にかけて発売された号。
*10:本書における「成功」とは、「属する社会から受け取る報酬」と定義されている。製品の売上、論文の引用回数、スポンサーの数といったものだ。一方で製品を完成する、論文を発表する、試合に勝利するといった達成した行為は、本書では「パフォーマンス」として扱う。
*11:「乳母はバブみというより臓器売買」「恋柱に注目するなら乳だけでなく下半身も見ろ」「なぜスタバのセイレーンは股を広げているのか」など。